「あなたは痛風と食事との関係を知っていますか(前編)」では、痛風と食事の関係性についてご説明いたしました。後編では、 痛風 を防ぐ 食事 と痛風になりやすい食事についてご説明いたします。痛風を防ぐためには尿酸値を下げる必要があります。
あなたは痛風と食事との関係を知っていますか(後編)
痛風になりやすい悪い食品とは
プリン体の含む食品の過剰摂取は痛風にとっては悪影響を与えますので注意しましょう。
一日のプリン体の摂取量の目安は400mg/Lですので、次のようなプリン体を多く含んでいる食品については気をつけましょう。
レバー・干物・カツオ・エビ・イワシなどが代表例ですが、プリン体は水溶性であるため、煮たり、茹でたりすると溶け出します。特に、すき焼き・鍋類の汁にはプリン体が多く含まれているので、鍋の最後に食する雑炊・おじやなどは特に注意が必要です。
アルコールについても、プリン体が多く含まれていることは良く知られています。特にビールがアルコールの中で最もプリン体を多く含みますが、同時にカロリー量も多いため肥満になりやすくできるだけ控えるべきです。
最近では、発泡酒・第三の酒などで、プリン体ゼロ・カロリーオフを宣伝文句として販売している製品もありますので、ビールと同じような製品を選択する幅は広がっています。なお、アルコールの中では蒸留酒である焼酎・ウィスキーなどはプリン体の量が少ないことは知られています。
しかし、アルコールにはプリン体以外にも問題があり、アルコール自体が体の中で分解される時に尿酸を作り最終的には尿酸値を上昇させます。
さらに、アルコールには利尿作用がありますので、水分を尿として排泄することによって体内の水分量が減少し、反対に尿酸値を上昇させることになります。いずれにしろ、痛風と診断された場合にはアルコールの摂取は禁止ですが、痛風の予防の為には休肝日も設けることをお勧めします。
痛風を防ぐ良い食品とは
痛風を防ぐためには尿酸値を下げる必要があります。このための効果的な食品はアルカリ性食品と水分の摂取をお勧めします。
我々のからだの中で作られている尿酸の約70%は尿から排泄されます。尿はもともと弱酸性ですが、痛風に悪いと言われている食品は尿の酸性化をすすめるため、これらの食品を取り続けると尿酸の結晶化が起こりやすくなります。
このような尿の酸性化を防ぐためにはアルカリ性の食品を食べるようにして下さい。
食品のアルカリ性・酸性はPHで判断するのではなく、食品に含まれるミネラルの種類によって判断されます。アルカリ性のミネラルの例としてはナトリウム・マグネシウム・カリウム・カルシウムがあげられます。
次のような食品は代表的なアルカリ性食品ですので積極的にとるように心がけて下さい。
きのこ・野菜・芋類・大豆製品・海藻
但し、次の野菜には尿酸結石のもとになるシュウ酸を多く含んでしますので、取り過ぎに注意して下さい。
水分をとることは、尿の排泄を促進させることによって尿酸値を下げることになります。お茶・水などのカロリーゼロで糖分を含まないものを積極的にとりましょう。一日2リットル以上の水分をとることをお勧めします。
まとめ
あなたは痛風と食事との関係を知っていますか(後編)
痛風になりやすい悪い食品とは
痛風を防ぐ良い食品とは