癪(しゃく)という言葉がよく使われますが、皆さんは意味をご存知でしょうか。例えば、「持病の癪が・・・・」「癪に障る」「癪の種」と多く使われていますよね。
この癪ですが、みぞおちから右脇腹にかけての激しい痛みや刺し込みのことで、医学的には疝痛発作(痛みが急激に出現してくること)を意味しています。実は、この癪が起きるところが胆嚢で、それからすると、癪は胆石症の痛みだと考えられます。
腹を立てる原因になることを「癪の種」といいますが、もともとは疝痛発作を起こすほどの原因があって、その原因を種と言っているようです。
「胆石」の「胆」は胆嚢のことです。そこでどうでしょうか、「石」を「種」に置き換えてみると、「癪の種」は「胆石」で、「胆嚢の種」ということになりませんか。
つまり、疝痛発作がでるほどの腹が立つという「癪の種」の「種」は、今でいう「胆石症」の「石」のことかも知れません。
そこで、これからその「 胆石症 」をひも解くことにいたしましょう。