足のむくみはよくあることです。マッサージをしたりツボ押しをしたりして解消しようとされていることと思います。一旦よくなって、また足のむくみが出る場合は心配ありませんが、何をしても足のむくみがとれない場合は病気が潜んでいることがあります。
そこで、 足のむくみ から考えられる 病気 をご説明していきます。
何をしてもとれない足のむくみは病気のサインかも?
足はどうしてむくむのか?
一日中立ちっぱなしだったり、逆に一日中座りっぱなしだったりすると、夕方になって足にむくみが出ることがあります。立ち仕事をしている人だけでなく、高齢者にも足のむくみの悩みが出てくるのは、座りっぱなしで動いていないことが原因の場合がよくあります。
同じ姿勢で座りっぱなしでどうして足がむくんでしまうのかというと、身体の中を巡っている血液やリンパ液が身体の末端に集中してしまうからです。心臓から一番遠くにある足は血流が悪くなりやすいため、一番むくみやすい箇所なのです。
足のむくみに気がついたときにはすぐに対処して、翌日にまでむくみを残さないようにすることが大切です。残してしまうとさらにひどくなり、なかなかとれなくなり辛いものになってしまうので要注意です。
自分で試してみるむくみを解消する方法
血液やリンパ液が身体の末端に集中するのを解消するためには、まずは動かすことが一番です。座っている状態なら足首をくるくると回してみたり、足の指先をグーパーなどうごかしてみるだけで少し改善することもあります。
しかし、ぱんぱんにむくんでしまった足は、少しくらいでは元に戻らないかもしれません。そんなときにおすすめなのは、マッサージやツボ押しです。
自宅でゆっくりできる場合はベッド上で足を伸ばしてのリンパマッサージがおすすめです。また、出先で夕方にくつがきつくなってしまった時などには人目もあるので、あまり大胆にはできないことだと思います。そんなときにはツボ押しがおすすめです。
足のむくみから考えられる病気
自宅でリンパマッサージやツボ押し、また血流をよくするために足湯などで足をしっかり温めるなど対処したのにもかかわらず、むくみがとれない場合は一過性のものではない、他に原因があることがあります。
例えば、血管の病気で「下肢静脈瘤」が考えられます。血管は弁によって一方方向へしか流れないようになっていますが、その血管の弁が壊れることで血液が逆流してしまい、血液が足にたまってしまう病気です。
また、「肝臓の病気」によって肝臓が弱っているときには、血管内の水分保持の役割をもつアルブミンという成分を上手く作れなくなるために、水分が血管の外に出やすくなって戻りにくくなるためむくみが出ることがあります。具体的な病気では「肝硬変」があげられます。
腎臓の病気で腎臓が弱っているときにも、むくみが出やすくなります。腎臓は尿を作る仕事をしている器官なので、弱っていると上手く作れなくなり、身体の中の水分を尿として排出しにくくなるからです。
腎臓の病気は初期にはほとんど自覚症状がないことが多いため、むくみは大切なサインです。具体的には「急性糸球体腎炎」「ネフローゼ症候群」「糖尿病性腎症」などがあげられます。
心臓の病気で心臓が弱っているときにも、血液を上手く送り出すポンプが弱いということでむくみの原因になることもあります。具体的には「慢性心不全」「肺性心」などがあげられます。
甲状腺の機能もむくみと大きく関係しています。甲状腺機能の低下によるむくみでは「甲状腺機能低下症」があります。
甲状腺機能低下症は、ムコ多糖類が皮下にたまる高弾性のものなので、通常のむくみのように指で押すと跡が残った後でじんわり戻ってくるのではなく、押したらすぐに戻ってくる粘液水腫(ねんえきすいしゅ)です。
逆の「甲状腺機能亢進症(バセドウ病)」では、病気そのものでむくむ上、病気で心臓に負担がかかることによっても二次的にむくみが出ることがあります。
利尿剤で浮腫を取ろうとしても心臓に負担がかかることがあり、心臓の治療と平行する必要が出ることもあります。
まとめ
何をしてもとれない足のむくみは病気のサインかも?
足はどうしてむくむのか?
自分で試してみるむくみを解消する方法
足のむくみから考えられる病気