便秘は身近な病気であるために、安易にいつもの便秘だと考えてしまいがちです。便秘による吐き気やめまいは大変不快な症状であり、便秘が改善されるまで症状が続きます。
なぜこのような 吐き気 や めまい が 便秘 によって引き起こされるのか、対処法についてお伝えします。
便秘で吐き気とめまいがなぜ起こる?対処法とは
高齢者は便秘しやすい
便秘は、誰にでも起こる可能性がある排便障害です。どの年代でも便秘に悩まされている方は多くいますが、高齢者は便秘になりやすい条件が揃いやすいので注意が必要です。
例えば、食事量が十分に摂取できていない、栄養バランスが偏っている、トイレが億劫で水分を控えめにしてしまう、適度に体を動かす機会の減少、加齢による臓器の衰え・疾患などが複雑に絡み合って便秘になりやすいのです。
腸の動きでわかる便秘の種類
便秘は弛緩性便秘・器質性便秘・痙攣性便秘の3つに分類できます。
食べ物は胃や十二指腸を経て、小腸・大腸に送られてきます。
腸の細かいヒダから栄養や水分などが吸収されるのです。吸収された後の不要物は便となり蠕動運動という筋肉による動きによって、排便が促進されるのですが、高齢者や女性は筋肉量が少ないためこの蠕動運動が鈍くなりがちです。
このために起こるのが弛緩性便秘です。器質性便秘は、大腸や小腸にポリープや腫瘍ができるとスムーズに排便ができなくなります。
腸を圧迫してしまう腹腔内などにできた腫瘍などによっても、腸の蠕動運動が弱まり便秘になることがあります。
痙攣性便秘は、ストレスによって自律神経を乱すために腸の蠕動運動がうまく機能しなくなります。
過剰に蠕動運動し腹痛を伴って下痢が続く、蠕動運動が鈍くなり便秘になるといった症状が交互に出現や便秘か下痢だけといった症状がでます。
ほかにも神経症状や精神症状を引き起こしやすくなります。
便秘で吐き気が起こるのはなぜか
便秘によって吐き気はなぜ起こるのでしょうか。便が排出されていないのに食事をとり続けると、大腸や小腸内は、便とガスでパンパンに膨らみます。
基本的に腸内のガスや便は逆流しないように、人間の身体は構造されています。
便秘による行き場のなくなった便やガスによって、胃などのほかの臓器が圧迫されるために吐き気という症状が引き起こされるのです。
よほどの重症例ですが、腸の内容物が逆流しない構造になっていても、排出されなければ便が口から出ることもあります。
何らかの疾患によって、大腸が狭窄した場合にも同様に、吐き気の症状が起こることがあります。
便秘でめまいが起きる理由
便秘なのになぜめまい症状が起きるのか疑問に思われる方もおられるでしょう。
便秘で大腸内に貯留した便は、水分がなくなり硬くなって留まっていると思いたいところですが、大腸内にいるにもかかわらず、便は腐敗し始めてしまうのです。
便が腐敗すると、排泄すべき有害物質や毒素が、腸から吸収され体内をめぐります。この有害物質は、神経や血液循環を低下させ乱してしまう作用があります。
また、副交感神経が刺激されるために、迷走神経を通してめまいや頭痛などの不快症状を伴うことも多いようです。
便秘は正しい対処法で症状改善
ご自身の便秘がどのような種類に入るのかというのは、病院で診断しない限りわかりません。一人一人、生活習慣や持病が違うように便秘もさまざまなのです。
端的に便秘薬を服用し排便すればいいという問題ではないという事なのです。若いころから、便秘薬を常用してきたからといっても、もしかしたら何らかの病気が潜んでいるリスクがあります。
便秘による、腸閉塞・腹膜炎という話はよく聞く話ですが、高齢者の罹患は非常に多く、痛みを辛抱強く我慢してしまう、いつものことであるという思い込みが問題点であると言えるのではないでしょうか。
高齢者の便秘は、医師に相談することと健診を活用しながら、日々の食生活・体を動かす生活習慣によって、便秘による吐き気やめまいといった症状改善ならびに他の病気の予防ができるのではないでしょうか。
まとめ
便秘で吐き気とめまいがなぜ起こる?対処法とは
高齢者は便秘しやすい
腸の動きでわかる便秘の種類
便秘で吐き気が起こるのはなぜか
便秘でめまいが起きる理由
便秘は正しい対処法で症状改善