レントゲン検査、 CT 検査 、MRI検査など巷でよく耳にするけれど、実際にどのような検査で何がわかるのか、知っているようで知らないというのが大半の人の正直なところではないでしょうか。
ここでは画像診断、検査の中でも特にCT、MRI、検査の組み合わせの必要性についてはPET-CTを例に取り上げます。
CT、MRIなど巷でよく耳にする検査はどのような検査?
画像診断・検査について
具体的な検査に触れる前にまず、画像診断・検査について説明します。
画像診断・検査とは、体の外からみるだけではわからない腫瘍や梗塞、動脈瘤など体内の病気や様子を画像化して、異常がないかどうかを診断する医療技術のことです。画像診断は大きく二つにわけられます。
一つは、一般診断部門としてX線撮影、X線透視、MRI、X線CT、超音波検査などがあります。もう一つはアイソトープ部門として放射線を持った薬を使う検査があります。
CTとは
一般的にはCTと表現されることが多いですが、X線CTのことです。X線を使ったコンピュータ断層装置のことで、これを用いる検査をCT検査といいます。
CT検査とは、X線を体の回りにぐるっと当てて得られた情報をコンピュータで計算し、格子の目のような二次元の画像を作る方法です。広い範囲の検査、水分が少ない骨や肺の状態を観察したい場合に適した検査方法です。
デメリットとしては、多少なりとも放射線被ばくがあること、内臓を診断する際などは骨が一緒に写ってしまった場合見えない部分が出てくること、病変と正常組織のコントラストがMRIに劣るということ、などがあげられます。
検査の所要時間は、おおむね10分から15分程度です。
MRIについて
磁気を利用して、体内の水素原子の量と水素原子の存在の仕方を検査します。
放射線被ばくがなく、繰り返す検査や子ども、妊婦の検査に適しています。脳や筋肉など水分の多い箇所の画像診断に力を発揮します。病変部と正常組織のコントラストも良好です。
また、横断面だけでなく、冠状断像や縦断像など、どんな断面像でも得られることもメリットとしてあげられます。
デメリットとしては検査の範囲が狭いこと、検査所要時間は30分から1時間と長くかかること、狭くうるさい空間に長時間いる必要があるということ、骨の変化がわかりにくいこと、などが挙げられます。
気をつけることとして、ペースメーカー埋め込み術を行なっている人はペースメーカーに放射線が当たると誤作動を起こすこともあるため、事前の確認、検査が必要です。また、狭い空間での検査なので閉所恐怖症の人には向きません。
検査は組み合わせて!
PET(ペット)という検査もだいぶ耳慣れてきましたが、PET-CT検査はどうでしょう。検査は組み合わせることで、精度が増すということの例として、PET-CTについてあげてみます。
PETはポジトロン・エミッション・トモグラフィの略で、陽電子放射断層撮影のことです。検査薬を人体に投与し全身の細胞のうち、ガン細胞だけによりはっきりとした目印をつけることができるため小さなガンの発見が期待できる検査です。
これにCTを併用するものがPET-CTです。検査を併用することで時間差による画像のずれを防ぎ、高精度に位置合わせが可能になりました。さらに鮮明な画像で腫瘍の位置や大きさを撮影することができるため、より詳しく分析できます。
一度の検査でほぼ全身が調べられ、予想外のガンの発見に威力を発揮します。
ただし、検査の併用でも限界があり、ブドウ糖の取り込みの少ないガン(早期ガンや悪性度の低いガン)や薄く広がり塊をつくらないガンなど日常生活の中でブドウ糖を大量に消費する脳や心臓、胃、検査薬剤が排出されるルートになる腎臓や膀胱はPET検査の不得手部分です。
このように一つあるいは二つで全てを網羅するという検査はないため、医師が必要に応じて検査を選択、診断、分析を行います。
症状や患部などに応じ、場合によっては多くの検査を受けなければならないということを心に留めておく必要があります。
まとめ
CT、MRIなど巷でよく耳にする検査はどのような検査?
画像診断、検査について
CTとは
MRIについて
検査は組み合わせて!