「だるい・眠いのは何が原因?高齢者だから気をつけたいこと(前編)」では、高齢者が日中に眠気を感じる理由についてご説明いたしました。
後編では、日中に だるい ・ 眠い と感じる疾患や対策方法をご紹介いたします。
だるい・眠いのは何が原因?高齢者だから気をつけたいこと(後編)
- 目次 -
知らない間に病状が進行?
だるい・眠い症状を伴う高齢者がなりやすい病気に、睡眠時無呼吸症候群・認知症があります。
睡眠時無呼吸症候群は、眠りだすと呼吸が停止し、覚醒し呼吸を始める状態です。パートナーが、気が付くことも多く、ご自身は眠ったのにだるい・眠いといった症状を感じることもあります。
呼吸が停止すると血液中の酸素濃度が低下し、心臓が酸素を体にいきわたらせるために過剰に働きます。すると、血管に負荷がかかり血圧が上昇し、血圧が上昇すると血管に負荷がかかる相互作用が発生します。
この結果、心筋梗塞や脳梗塞といった疾患のリスクが高くなります。だるい・眠いといった睡眠不足は、体にとってストレスになるため過食や生活習慣が乱れ、血糖値や中性脂肪値の上昇といった悪循環になる恐れがあります。
高齢者が認知症になる理由の一つに、メリハリのない活動リズムによって生きがいややりがいが減ってしまうことがあげられます。
このような生活スタイルだと、認知症のリスクが増大します。認知症の睡眠リズムは、昼夜逆転傾向にあります。
認知症は、夜間不眠や寝たいときに寝ているといった不規則な睡眠パターンが特徴です。
健康な高齢者であれば、適度な運動・活動・余暇活動などに参加し、眠るために必要なエネルギー消費や活動リズムを確保することは容易です。
しかし、疾患やけがなどで必要以上に活動を抑制されている場合は、認知症のリスクが短期間であっても出てくるので注意が必要です。
※これらの疾患が疑われる場合は、専門医による診断が必要です。
気をつけたい生活習慣
だるい・眠いといった症状で困っている場合には、まず生活習慣から見直してみてはいかがでしょうか。
太陽光を浴びる、食事は規則正しく摂取し、むやみな昼寝・寝具には横にならない、毎日同じ時間に運動で生活抑揚を持つ、夕方以降は、夜間頻尿にならないためにがぶがぶ水は飲まない、眠くないのに布団に入らない、疼痛などは薬の内服や貼付でコントロールするほかに、社会的な関わりを積極的に持つことが大切です。
高齢者の場合は、だるい・眠いといった症状の裏側に心疾患や血管障害が潜んでいることもあります。心配な場合には、主治医に相談されてみてはいかがでしょうか。
まとめ
だるい・眠いのは何が原因?高齢者だから気をつけたいこと(後編)
知らない間に病状が進行?
気をつけたい生活習慣