以前に比べて疲れやすくなった、やる気も起きず、とにかくだるい・眠い症状に悩まされていませんか。「老化」だからと理由付けし、改善しないままにしていると、のちのち大変な病気に繋がってしまうこともあります。
高齢者の だるい ・ 眠い 症状の原因や病気の可能性についてお伝えします。
だるい・眠いのは何が原因?高齢者だから気をつけたいこと(前編)
高齢者がだるい、眠いのはなぜ?
高齢者が日中にだるい・眠い症状がでてくるのには理由があります。
年齢を重ねると睡眠が浅くなります。以前は影響が少なかった生活習慣や嗜好品などによっても睡眠が浅くなることもあるようです。
眠りが浅いのでちょっとした物音で夜中に何度も目が覚める、頻尿のためにトイレに何度も起きる、持病の症状で起こされるなどがあり、睡眠リズムが崩れやすくなるからです。
また、ライフスタイルも変化し社会的活動や役割が少なくなり、活動量が低下してしまうためぐっすりと睡眠をとることができなくなるためです。
夜間に起きていれば、日中にだるい・眠いといった症状も起きやすくなります。
睡眠障害の始まりかも?
高齢者は、ライフスタイルの変化によるだるい・眠い症状のほかに、体を維持していくためのホルモンの分泌量が減少します。
これは自然現象であるのですが、このホルモンが減少すると寝つきが悪くなり睡眠障害が出始めるようになってしまうのです。
睡眠障害が本格化すると、高齢者特有の病気発症のリスクも大きくなります。
寝ているはずなのに、だるい・眠い症状を感じられる場合にはもしかしたら睡眠障害が始まっているかもしれません。
夜もしくは睡眠中になると必ず現れる症状
日中にだるい・眠い症状があり、夜間に通常では考えられない症状・状態になっていることがあります。
考えられる病気に、レム睡眠行動障害・レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)・周期性四肢運動障害があります。レム睡眠行動障害は、眠りが浅くなっている状態のときに、夢を見ながら実際に行動してしまう病気です。
本来ならば夢を見ているときは体の筋肉に力は入りません。しかし何らかの原因によって、筋肉に力が入り夢と同様に体が動いてしまいます。
タンスの角に頭をぶつけてけがをする、歩いてしまうといった危険もあり、ケンカの夢だと、隣で寝ているパートナーにけがを負わせてしまった事例もあるようです。
高齢者・神経系の病気・認知症の前駆症状といわれています。
レストレスレッグス症候群は、以前はむずむず脚症候群と呼ばれていました。
夜になると脚にむずむずするような、痛痒い異常感覚に襲われ、脚を動かしていれば症状は治まるものの、止めると症状がでるため夜間寝ることもままならず日中に強い眠気が出てきます。
中年以降の女性に多い病気で、透析療法中の方や、鉄欠乏性貧血、高齢者に多い病気です。
周期性四肢運動障害は、ほとんど自覚のない両脚の不随運動が特徴です。加齢とともに増加の傾向にある病気です。
ご自身は寝ているつもりでも、脳波上では覚醒信号が出ており、夜間不眠によって日中にだるい・眠いといった症状に悩まされます。
※これらの疾患が疑われる場合は、専門医による診断が必要です。
まとめ
だるい・眠いのは何が原因?高齢者だから気をつけたいこと(前編)
高齢者がだるい、眠いのはなぜ?
睡眠障害の始まりかも?
夜もしくは睡眠中になると必ず現れる症状