痛みとは切っても切れない関係にあり、病気や受傷をすると必ずと言っていいほど痛みを伴います。痛みの表現方法は鈍痛や激痛などの強さを表す以外にもあり多岐にわたります。
今回はその中でも、内臓から発せられることの多い 鈍痛 について詳しくご説明致します。
気になる痛み!鈍痛は体の中の異変サイン!?(前編)
鈍痛とはどんな痛み?
鈍痛とは、表面上に感ずる痛みとは違い体の奥からの鈍い痛みです。痛みの感じ方には個人差がありますが、ずっしりとした重みのある痛みと痛む部分が限局的ではなくある程度の範囲に広がっていることが多いようです。激痛や疼痛などと違い、我慢される方も多いのがこの鈍痛なのです。
我慢できない痛みじゃないからほっておけば治ると自己判断は危険です。病気が隠れている場合があるので過信は禁物です。鈍痛の原因がわかっている場合は対処を講じることが改善の一手となります。
頭痛にみる鈍痛とは
頭部全体を漠然とした締めつけ感と圧迫されるような重たい鈍痛を伴う緊張型頭痛は、多くの方が経験しています。日本人が訴える頭痛の中ではポピュラーな頭痛と言えるでしょう。これは筋肉収縮性頭痛で、筋肉のコリや精神的なストレスによって引き起こされることが多いのです。
最初は軽度の頭部の締めつけ感から始まり、徐々に鈍痛が肩や目に現れ、午後から夕方にかけて頭痛が悪化してくるパターンが多いようです。
同じ姿勢でいることによって血液循環が悪くなるためです。適度に体を動かし、ストレスによる頭痛であれば、原因を解決されることが望ましいでしょう。
頭部における鈍痛は緊張型頭痛が多いですが、今までと違う痛みに変化、意識障害が起きた場合には脳血管障害が起きていることもあり楽観視はしないことです。
腹部①みぞおち周辺の鈍痛とは
みぞおちの鈍痛は、心臓が近いだけに不安に思いがちです。心筋梗塞などの場合には、締めつけや激しい痛みを伴うことが多く、その時に他の症状を呈すことが多いでしょう。みぞおちの鈍痛のみの症状で疑うべきは、胃などの消化管・肝臓・胆のう・胆管・膵臓などの臓器です。
胃炎や胃潰瘍、逆流性食道炎が起きるとみぞおちの辺りがジクジクしたような重い痛みを感じることがあります。進行すると、胸やけや吐き気、背部に鈍痛を感じることもあります。十二指腸潰瘍は主に空腹時に鈍痛などの症状を強く感じることが多く、悪化すると吐血・下血などが出現します。
肝臓・胆のう・胆管では、胆石が出来ていることがあります。みぞおちから右肋骨・右肩への響く鈍痛が特徴です。胆石が大きくなってくると、痛みが増強し、発熱や黄疸が出現します。
膵臓では、慢性膵炎や膵臓がんが疑われます。急性膵炎の場合は、吐き気やみぞおちの激痛で七転八倒の痛みを伴います。慢性膵炎はみぞおちの鈍痛程度しか症状がありません。
長期間に及ぶみぞおちの鈍痛・血液検査のコレステロール値を指摘されている方は特に注意が必要です。膵臓がんでは、みぞおちの鈍痛や背部の違和感、体重減少や黄疸が出現します。
みぞおちの周囲にある臓器の多くが、沈黙の臓器で生命維持のギリギリまで働き続ける臓器です。鈍痛などの自制内の痛みであっても、自己判断は避け医師による診断・検査・処置が必要です。
まとめ
気になる痛み!鈍痛は体の中の異変サイン!?(前編)
鈍痛とはどんな痛み?
頭痛にみる鈍痛とは
腹部①みぞおち周辺の鈍痛とは