動悸や不整脈は、状態によって異常ないものと異常のあるものに分類されます。素人には判断がつきにくいものですが、体が発する違和感としてサインを感じとり、適正に対応対処することが何よりも大切です。
動悸 と 不整脈 についてご紹介いたします。
注意!動悸と不整脈からみる体のサイン
生理現象の動悸と病的な動悸の違い
脈拍が速迫すると動悸が起きます。病的な動悸の場合は先に脈拍異常の不整脈が起きることで動悸や他症状を自覚することができます。生理現象で起こる動悸は緊張や興奮状態、運動や心因的なものでも起きます。
大勢の人前で話すような機会や感情的になった後に脈打つ心臓の拍動は誰もが経験されたことのある状態といえるでしょう。心因的な動悸は、神経の興奮状態が落ち着いてくることによって自然と治まります。
正常な脈と不整脈の種類とは
成人の脈拍目安は安静時で60~80回/分で、脈拍リズムは、ほぼ一定間隔で脈を打っています。年齢や体質によって、中高年以降の方は、脈が一時的に飛ぶ症状がみられることがありますが、医師から異常がないと言われている場合には過度な心配は不要です。
脈拍が不規則で脈拍が欠損する、普段と違うと感じるような脈拍リズムの場合には「期外収縮」や心房細動といって重篤な病気の前兆であることもあるため直ぐに受診をおすすめします。
脈拍が速迫し100回/分を超えてくる場合に「頻脈」と言われます。活動によって脈拍が速迫しているのか、病気によって起きている頻脈なのか判断する必要があります。
安静にしているにもかかわらず頻脈になっている場合には、発熱や心疾患、甲状腺機能亢進症などの病気の疑いがあります。
脈拍がゆっくりとなり60回以下/分になる場合を「徐脈」と言います。体を鍛えてこられた方や生活背景などによって、スポーツ心臓と呼ばれる脈拍が40回/分の徐脈でも問題なく生活されている方もおられます。
日頃、ご自身の脈拍がどのくらいであるかを知っておくことも異常を早く察知するためには必要なことです。頻脈や徐脈、脈拍のリズム・脈圧の変化がみられる場合に「不整脈」と呼ばれます。
脈拍数であればご自身で確認することができますが、脈圧やリズムに関しては、正確に測定することが難しく医療従事者でなければわからない部分もあります。
心臓が原因で起こる動悸・不整脈とは?
心臓弁膜症といって血液の逆流を防ぐための心臓の弁が壊れたときに不整脈が起こります。狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患は、心臓の血管の流れが滞る、詰まることによって心臓の神経や筋肉に障害が出るために不整脈が起こります。
心筋症は、心臓の筋肉が弱まるため、進行すると不整脈が出現します。他にも先天性心疾患や心不全によっても不整脈は出現します。
他が原因で起こる動悸・不整脈とは?
発熱や脱水、高齢者に多い貧血、下痢や嘔吐などの胃腸障害が起きると心臓への信号が弱まり不整脈を起こすことがあります。内分泌系の病気では、甲状腺機能亢進症や甲状腺機能低下症など、呼吸器系の病気では慢性肺疾患が不整脈を起こすことがあります。
また持病をコントロールする薬が不整脈を起こすこともあり、医師や薬剤師の説明はしっかりと聞き、用法用量を守って服用し、副作用が出た場合にはすぐに相談しましょう。
動悸・不整脈の誘因とは?
原因となる病気以外にも動悸と不整脈の誘因となる生活習慣があります。過労やストレスは自律神経系のバランスを崩してしまいます。自律神経の乱れは心臓にも大きな影響を与えます。
ほかにも「飲み過ぎない、やり過ぎない」点として、喫煙・アルコール・コーヒー・運動です。過度の習慣は、体には負担です。ほどほどで留めておくことが、体を労わる秘訣であり、動悸や不整脈を起こさないための予防になるのではないでしょうか。
こんな症状の時はすぐに救急車を!
動悸や不整脈が突然起きたとき、体を動かすと息切れやめまいがする、気を失うなどの症状があらわれた場合や頻脈では140回/分以上、徐脈では40回/分以下になると危険な状態とされています。いつもと違う症状に気が付いたら、すぐに救急車を呼びましょう。
脈拍や拍動に違和感がある状態で、車の運転などをご自身がされることは大変危険です。原因となる病気を有されている場合の動悸や不整脈には、細心の注意を払う必要があります。
まとめ
注意!動悸と不整脈からみる体のサイン
生理現象の動悸と病的な動悸の違い
正常な脈と不整脈の種類とは
心臓が原因で起こる動悸・不整脈とは?
他が原因で起こる動悸・不整脈とは?
動悸・不整脈の誘因とは?
こんな症状の時はすぐに救急車を!