不整脈とはよく聞く言葉で、文字どおり脈が整わないという状態のことをいいますが、具体的にはどういう状態のことで原因は何かということはあまり知られていない症状です。
そこで今回は 不整脈 がおこる 原因 と対処法についてご説明していきます。
不整脈はなぜおこる?原因と対処法
不整脈とはどういうものか
不整脈とは文字通り脈が整わない状態のことをいいますが、具体的には通常のペースよりも脈が多かったり少なかったり、リズムが一定でない脈すべてのことをいいます。通常のペースは1分間に60~100回くらいで、規則正しい一定のリズムで動いています。
不整脈というのは、この100回よりも早いペースだったり、60回よりも遅いペースだったり、回数は通常だけれどリズムが不規則だったりする脈のことで、それぞれ頻脈、徐脈、期外収縮とに分類されます。
頻脈では運動や緊張することなしに異常に脈拍が増えて1分間に140回以上になったときは要注意で、突然意識を失うこともあり危険な状態です。
徐脈では1分間に40回くらいまで減ってしまうと危険な状態です。期外収縮では直接治療が必要なものではなく、健康な若い人でも起こることがあるもので、あまり心配することはありません。
ただ、期外収縮が連続して起きると血圧が上がらず、脈が感じられないことがあります。自覚症状があってつらい場合には対応を考える必要があります。
不整脈は、心臓の電気経路になんらかの異常がおきているので、原因を調べて元の疾患を治療するなどが必要なこともありますが、不整脈がおきたからといって突然死に結びつくことはほとんどなく、特に心配のないことが多いので、びっくりして慌てないように対処することが重要です。
不整脈がおこる原因で考えられるもの
心臓の動きというのは、心臓内の刺激伝道系とよばれる経路をとおった電気的な興奮が心臓に伝わって収縮させることでおこります。この経路は自律神経の支配をうけたペースメーカー細胞が大きく関わっています。
この複雑な電気の伝道にはミネラルも大きく関わっており、血中のミネラル濃度に異常がおきたり、自律神経やペースメーカー細胞などになんらかの異常がおきたりすることで不整脈がおきることになります。
具体的には、甲状腺機能亢進症では脈が速くなり、逆に副交感神経が高い状態や心筋梗塞、心筋症などの心臓の病気、心臓手術によるペースメーカー細胞の障害、甲状腺機能低下症では脈が遅くなります。
血中のミネラル濃度の異常では、ナトリウム、カルシウム、カリウムの量の変化で不整脈がおこります。
不整脈がおきたときの対処法
自覚できる不整脈で1分間に100回より少し多い頻脈や60回より少し少ない徐脈の場合は、緊急ではないので、しばらく様子をみて地元のかかりつけ医に検査してもらいますが、1分間に140回以上の頻脈、40回以下の徐脈の場合は緊急で病院受診をおすすめします。
また、致死性不整脈がおきたときには、意識を失って倒れてしまいます。そのときにはほとんど心臓が動いていない状態になっているので、大急ぎで処置をする必要があります。
救急救命士の講習会などで行っている人命救助の方法ですが、心肺蘇生のガイドラインがありますので、参考に載せておきます。
まず、周囲の安全を確認し、次に倒れている人の肩を軽く叩きながら大声で「大丈夫ですか?」と呼びかけて反応を確かめます。
同時に「誰か来て下さい。人が倒れています。」と大声で叫び、来てくれた人に「あなた、119番通報をお願いします。」別の人に「あなた、AEDを探してもってきてください。」と、「誰か」にお願いせず「あなた」と具体的に言います。
そして心臓マッサージを開始し、救急車が到着するまで続けます。
AEDが到着したら、ケースを開けて機械を出して電源を入れ、パッドを胸に貼ると、音声で指示が出るので、その通りにボタンを押します。
AEDの機械が胸に張ったパッドから自動でショックが必要かどうか測定するので、必要のない人に誤ってショックを与えてしまう心配はありません。救急車が到着するまでに時間がかかると、AEDが頼りとなります。
命が助かる確率がかなり高くなりますので、遭遇したときには怖がらずに協力することをおすすめします。
まとめ
不整脈はなぜおこる?原因と対処法
不整脈とはどういうものか
不整脈がおこる原因で考えられるもの
不整脈がおきたときの対処法