外耳道炎は、耳を触る習慣がある人であれば誰にでも起こりうる病気です。習慣的に耳掃除が好きな人は要注意です。もしかすると、その耳の痒みは、外耳道炎かもしれません。
外耳道炎 にまつわる疑問ついてお伝えいたします。
外耳道炎にまつわる疑問のすべて
外耳道炎の症状とは?
外耳道炎の初期段階では、症状は軽いのが特徴です。主に耳の痒みが先駆するため綿棒で耳掃除を頻繁に行うことで外耳道にできた傷口を悪化させます。
症状が進むと、激しい痒みや痛みを伴うようになります。他にも、灼熱感や耳閉感・耳鳴などの症状が出てきます。大半の方が異常な痒みや痛みで耳鼻科に受診されるのがこの段階ではないでしょうか。
放置すると、悪臭を伴う白色や黄色の膿性の耳漏が出始め、出血も見られるようになります。リンパ節が腫脹して、難聴になることもあります。
外耳道炎の原因とは?
外耳道炎の原因は、傷口に細菌やウイルスが侵入することによって炎症がおきます。その原因とは、耳掃除が主な原因の一つです。耳掃除によってついた傷が治るときに痒みを起こし、再び耳掃除をしてしまうために傷が治らず悪化してしまうのです。
耳の中がどうなっているかを肉眼で確認することは難しく、専門家ではない私たちには判断のしようがありません。症状が悪化し激しい痒みや痛みで気がつくがほとんどなのです。
他の誘因は、免疫疾患や糖尿病、全身状態が低下している方、アレルギー体質、整髪料・髪の染色液などの外的要因が原因となります。
外耳道炎にも種類がある
症状は外耳道炎であっても、起因する原因が異なればその分だけ種類がわけられます。
多くが耳掃除によって起こる急性外耳道炎(耳せつ)か外耳道湿疹ですが、繰り返し起こる場合は慢性外耳道炎、限局された季節にだけ起こる季節性外耳道炎、染色液によるかぶれや、喉に原因があり喉に炎症があるのに神経で伝わり耳が痒みを覚えるアレルギー性外耳道炎、外耳道湿疹に続いて外耳道内に真菌や緑膿菌が増える外耳道真菌症、悪性腫瘍の悪性外耳炎などがあります。
医師は、外耳道炎の治療だけでなく、原因となる事柄が改善できる見込みがあれば指導や処方をして頂けるでしょう。治療を受けられるご本人様が、原因を知ることによって対処が可能ではないでしょうか。
外耳道炎の治療法
外耳道炎は、初期であれば耳を触らないようにするだけで完治します。痒みを伴うために知らず知らずのうちに症状を悪化させてしまうが多いのです。症状が強くなるとご自身での対応は難しくなるため専門家への受診と治療が必要となります。
治療は外耳道の消毒・状態に応じた軟膏の塗布、抗生剤の内服や痛みが強い場合には鎮痛剤も処方されます。受診頻度は外耳道炎の状態に応じて医師より指示が出ます。完治しないことには、再発の恐れがありますので、しっかりと治すようにしましょう。
外耳道炎に効く市販薬はあるの?
市販薬でも、数種類の軟膏や点耳薬があります。受診する時間があまりないという方やセルフメディケーション税制度が開始されたこともあり、ご自身で治したい希望の方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、本当に外耳道炎なのかは専門家の医師以外にはわからないことなのです。実は、喉からの症状なのに異常のない耳に軟膏を塗って、古い軟膏が取りきれずに新たな耳の病気になってしまうこともあるのです。
悪化させてしまうと、体への侵襲は大きく、治療は当然ながら長引きます。市販薬は、「原因が明らか」な場合以外は自己判断で使用すべきではないといえるでしょう。
外耳道炎を繰り返すとどうなる?
外耳道炎は、耳以外の皮膚にも湿疹や皮膚炎ができやすい方は慢性化しやすい傾向にあるようです。長い期間にわたって外耳道に刺激が加わると、後天性外耳道狭窄になる可能性があります。これは外耳道が刺激によって変形・組織変形を引き起こすためです。
糖尿病などの疾患によって、慢性外耳炎になっている場合は定期的な耳鼻科受診と経過観察は必須でしょう。
後天性外耳道狭窄は、サーファーズイヤーとも呼ばれ、漁師や潜水するなどの職業の方や、マリンスポーツをされる方に見られる骨狭窄です。骨狭窄が進行すると、外耳道完全閉鎖に陥ることもあります。外耳道に慢性的な炎症や刺激がある場合には注意が必要です。
まとめ
外耳道炎にまつわる疑問のすべて
外耳道炎の症状とは?
外耳炎の原因とは?
外耳道炎にも種類がある
外耳道炎の治療法
外耳道炎に効く市販薬はあるの?
外耳道炎を繰り返すとどうなる?