耳の入り口から鼓膜までを外耳道といいます。耳を掃除しすぎるという理由などで外耳道に傷ができ、炎症が起こるのが外耳炎です。耳鼻科に行くほどではないと思われる方や忙しくて行けない方もいらっしゃいます。
今回は 外耳炎 を自分で治したいときに使ってみたい 市販薬 としてお勧めの薬をご説明いたします。
外耳炎を自分で治したいときに使ってみたい市販薬(前編)
外耳炎のおもな症状について
外耳炎になると、耳に痛みを感じます。耳を掃除しすぎるということが一番の原因とされているのですが、毎日耳を掻きすぎるのはよくないようです。痛みもありますが、逆にかゆみを感じることもあります。
また、少し症状が進むと、ジュクジュクして汁が出ることもあります。傷などから菌が入り炎症がひどくなると、耳の回りが熱く感じ腫れてくることもありますので注意は必要です。
外耳炎を自分で治したいときに使ってみたい市販薬について
外耳炎を繰り返してしまう方や耳鼻科を受診することが難しい方は薬局等で購入できる外耳炎の市販薬があります。
外耳炎の市販薬には何種類かあります。全ての方の症状に合うとか外耳炎がすぐに良くなるとか、それぞれ症状によっても体質によっても違いはありますが、ご参考までにご紹介いたします。
テラコートリル軟膏
この軟膏は、膿の症状や炎症に効果のある軟膏です。効能効果としては、皮膚感染症、慢性膿皮症、湿疹、皮膚炎、外傷、熱傷などです。いろいろな菌や微生物に対して抗菌作用を発揮してくれます。
ステロイドの強さとしては比較的弱いので顔や首などにも安心な軟膏になります。
パピナリン
耳の薬という黄色い箱に入っており、耳の痛み、かゆみにおいて鎮痛作用と殺菌作用があります。効果としては、耳漏、耳痛、耳のかゆみ、外耳炎などがあります。効能液状なので、1回に1~3滴、耳の中に垂らして入れます。
耳に液体を入れることに抵抗がある方にはあまり向いていないかもしれません。しかし、脱脂綿等に染み込ませて耳の入り口から入れて塗布する方法もあります。
ベトネベートN軟膏AS
市販薬の中で一番強いステロイド成分が配合されています。皮膚の炎症を抑える効果があります。症状としては、患部がジュクジュクとしているような場合に適しているものです。
化膿を伴う湿疹、皮膚炎に効く抗生物質・ステロイド剤で、医療機関で処方されるリンデロンにとても近いものです。効果効能は化膿を伴う湿疹、皮膚炎、あせも、かゆみなどがあります。
フルコートf
こちらは、炎症を抑えることと化膿を防ぐ、湿疹、かぶれ、皮膚炎などに効果のある抗生物質・ステロイド剤がはいっている軟膏です。湿疹、かぶれなどが悪化して化膿してしまった患部に効果があります。
抗炎症作用が優れており、赤み、腫れ、かゆみを抑えてくれて、掻きむしってしまい傷になっているような場合や、化膿してジュクジュクした患部にも効果があります。
べトネベートN軟膏ASと同じ抗生物質が含まれているので、ステロイド剤としてはとても強力なものになりますが、効果も大きいようです。
ワーボンプラス軟膏
患部が赤く腫れて強いかゆみや痛みを伴う場合に適しています。効果効能としては、湿疹、かぶれ、皮膚炎、虫刺されなどがあります。
かゆみと炎症の両方に効果がありますが、患部がジュクジュクしている場合には適しているとはいえません。赤ちゃんからお年寄りまで幅広く使える軟膏です。
ロコイダン軟膏
ステロイド成分の軟膏です。ステロイド剤としての作用は中程度で、皮膚の炎症を抑えて腫れやかゆみに効果があります。この軟膏も患部が化膿しているような場合には適してはいません。
オイラックスA
湿疹、かぶれ、虫刺され、かゆみに効果のある殺菌剤配合のクリームです。クリームに含まれている成分により、かゆみを抑えてくれます。炎症をしずめ組織の修復をしてくれる殺菌効果もあります。
子供から高齢者までお使いいただけます。しかもべたつかず使用感がよいという意見もあります。
まだ他にもあるのですが、ご参考までにいくつかあげさせていただきました。
塗り薬や点耳薬ではなく、飲み薬の方がよいと思われる方もいらっしゃると思いますが、飲み薬の場合痛みを止めるための薬であるとか、菌を退治するための抗生物質というように、直接患部に影響のあるお薬というものがないので、症状によって軟膏や液体のお薬と飲み薬を併用することにより、より早く症状が改善するという期待はできます。
まとめ
外耳炎を自分で治したいときに使ってみたい市販薬(前編)
外耳炎のおもな症状について
外耳炎を自分で治したいときに使ってみたい市販薬について