歯茎の腫れは不快でつらいもの。しかしただちに医者にいくかたも少ないのではないでしょうか。ついつい我慢しがちな症状ですが、そこには重大な病気が隠れていることもあり、そのまま腫れを放置すれば大切な歯をなくすことにもなりかねません。
今回は 歯茎 の 腫れ の 原因 と、自分でできる最も有効な対処法である歯磨きの仕方について説明致します。
歯茎の腫れのおもな原因と自分でできる対処法
歯茎の腫れのおもな原因
歯垢の累積
歯と歯茎の間に歯垢がたまり、その中で細菌が繁殖します。歯磨きで歯垢が取りきれないと、石灰化して歯石に変化してしまい歯科に行かないと取れません。歯垢も歯石も歯周病をひきおこします。
細菌の侵入
歯茎に何らかの理由で細菌が入り、腫れを生じさせます。これは虫歯治療の後にまれにおこることです。根尖性歯周炎とよばれるもので、特に神経を取ってしまった歯の場合、炎症が進行しても気づきにくく注意が必要です。
抜歯していない親知らずがあるとハブラシが届きにくく汚れがたまってしまい、そこに細菌が繁殖し炎症の原因になることもあります。
体調不良
歯茎自体の問題ではなく、身体の不調や疲労により腫れが生じることもあります。妊婦さんはよく歯茎の腫れを経験します。高血圧の薬、骨粗鬆症の薬などでも腫れがおこる場合があります。貧血の場合、歯茎から出血しなかなか止まらないこともあります。
喫煙
喫煙は万病の元ですが、歯茎にも悪影響を及ぼします。血行を阻み、口内を不衛生にさせ細菌が繁殖するのを助長します。
歯肉炎・歯周炎
初期の腫れを放置すれば歯肉炎、そして歯を支えている骨が溶けてしまう歯周炎へと進行し、抜歯せざるをえないこともあります。
不完全な歯磨き
たびたびおこる腫れはきちんと歯を磨けていないからかもしれません。歯茎の不快症状は口内の不衛生から生じます。正しい歯磨きを毎日続ければ、初期の腫れのほとんどは解消してしまうのです。
自分で出来る対処法:歯磨きを見直そう
毛先の広がったハブラシで、力を入れてごしごしこすっていませんか?ハブラシはこまめに取り替え、磨くのはゆで卵をこすっても傷がつかないくらいの優しいタッチで。
すぐに毛先が広がってしまう人は力が入りすぎている証拠です。また毛先の広がりがなくても、毛に弾力を感じなくなったら取り替え時期です。
ブラッシングの際は、歯の表面を磨くという感覚ではなく、歯茎と歯の境目を掃除するつもりで行いましょう。広く横にスクロールしないで一本一本、丁寧に小刻みに動かします。テレビやパソコンなどを見ながらではなく、鏡で確認しつつ歯磨きに集中します。
ハブラシだけでなく、一日一回、歯間ブラシやフロスの使用もおすすめです。人によって適切な種類があるので、使用前に一度歯科医に相談しましょう。適切な使用法を教えてもらえます。
フッ素入り歯磨き粉も歯周病の原因となる虫歯予防に有効です。しかし一度に大量に使うと泡が立ちすぎ、磨きにくくなりますので注意が必要です。
また歯磨き粉の成分のせいで口内が爽快に感じ、綺麗に磨けたように錯覚してしまいがちですので使用は適度にしてください。そのあとのうがいはしすぎるとせっかくのフッ素が流れていってしまいますので、口内が不快でない程度に軽くゆすぎましょう。
継続は力なり。歯茎の不快症状をあきらめず、まずは毎日の歯磨きを見直してみませんか。しかし歯石除去などセルフケアではできないことがあるため、3ヶ月〜6ヶ月に一度の定期的な歯科受診をぜひともおすすめします。
また、疲れがたまっている場合も歯茎の腫れはよくみられる症状です。全身の健康チェックや、体の抵抗力を高めるため睡眠時間や食事内容などの見直しも心がけてください。
まとめ
歯茎の腫れのおもな原因と自分でできる対処法
歯茎の腫れの主な原因
自分でできる対処法:歯磨きを見直そう