歯茎 から 膿 がでる 原因 は、歯周病で歯周ポケット中の細菌が炎症を起こしている、親知らずと歯茎間で炎症を起こしている、根尖病変により歯根の先に膿ができる、歯が割れて隙間に細菌が溜まることや抜歯したはずの歯根が残っている場合などです。
歯茎からの排膿は、他疾病の可能性もありますので受診が必要です。
歯茎から膿がでる!その原因は?
歯根嚢胞と症状
歯根嚢胞では、死んだ歯の神経で細菌が繁殖し、細菌や毒素が顎骨に排出され嚢胞(膿袋)ができます。歯茎から膿が排出し大きく腫れて痛みがでる場合があります。
歯根嚢胞の症状は、レントゲン撮影で見つかったり、歯茎に穴があき膿排出がみられたり、噛むと痛みが発生したり、歯が浮いた感じや歯茎が腫れ激痛が起こったりします。
また、頭痛があったり、蓄膿症、副鼻腔炎や掌蹠膿疱症の原因になる場合があります。
今回は、歯茎の膿と原因・治療などについてお話します。
歯茎からの排膿の原因は、歯周ポケット中の細菌が炎症を起こしている場合や親知らずと歯茎間での細菌の炎症などがあります。
歯周ポケット中での細菌による炎症
歯と歯茎の境目の溝が3mm以上になると歯周ポケットとよばれ、細菌繁殖で腫れや出血を引き起こし、放置すると排膿が起こります。歯茎の切開で膿をだす治療や歯石や感染組織を除去するSRP治療を行います。
歯周病の炎症を放置すると、歯周病の末期症状である歯槽膿漏になり、複数の歯を同時に失うことがあります。
親知らずと歯茎間での炎症
智歯周囲炎は、親知らずと歯茎間に汚れや細菌が入り、炎症が起こることをいいます。放置すると排膿が起こり痛みも悪化します。
抗生物質の服用で症状は治まりますが、親知らずの抜歯治療もあります。放置すると噛み合わせのバランスが崩れ、歯並びの変化や顎関節症の原因になります。
根尖病変により歯根先に膿
神経を失った歯に起こる根尖病変により、歯根先に膿が発生し排膿が起こります。排膿が起こらない場合は、顎骨内に圧力が加わり、突然、激痛におそわれる場合があります。
歯の根管治療を行い内部の細菌を除去する必要があります。放置すると膿が拡大し、周囲の歯の抜歯を余儀なくさせられます。上顎の根尖病変は副鼻腔炎の原因となります。
歯が割れ隙間に炎症
神経を失った歯は割れやすくなります。隙間に細菌が入り炎症や排膿の原因になります。破折の場合は抜歯やブリッジなどの処置があり、破折部位によって治療法がかわります。
放置した場合は、根尖病変や上顎洞炎の発症原因になります。
抜歯した歯の根が残留
残留した歯根で細菌が繁殖し炎症が起こり、腫れや排膿の原因になります。レントゲン撮影で顎骨内の状況を調査し、その後治療方針を決めます。
歯根嚢胞の治療法
歯根嚢胞の治療法には、感染根管治療、歯根端切除術、再植術と歯根端切除術の組み合わせや部分抜歯などがあります。
感染根管治療は歯根中に細菌が入らないように、また、歯神経の取り残しがないようにします。歯根の中の形を整え消毒後、緊密に薬を詰めます。
歯根端切除術は、感染根管治療で歯根嚢胞が治らなかったとき、歯根が割れてしまう危険があるときなどに行われ、歯茎を切開し歯根嚢胞を摘出します。
下顎の奥歯などの骨が厚く歯根端切除術ができない場合は、一度歯を抜いた穴から歯根嚢胞を取り出し、歯を戻す再植術を行います。
嚢胞壁の一部を切開し膿をだす治療が嚢胞開窓術です。
歯周病と治療
磨き残しのプラークや歯石が原因となり歯周りの組織が歯周病菌により炎症を起こし、白血球や細菌の死骸が膿となってでます。膿は歯周ポケットからでます。
スケーリングは歯石をとる治療で、縁上歯石、縁下歯石をとり歯肉の炎症を抑えます。スケーリング治療と並行して実施されるのがブラッシング指導です。
まとめ
歯茎から膿がでる!その原因は?
歯根嚢胞と症状
歯根嚢胞の治療法
歯周病と治療