「肺炎」と一言で言っても、原因や感染経路の違いによってさまざまな種類があります。子供や大人、高齢者の各年代でかかる 肺炎 の種類も異なり、種類によって治療方法も 治療 期間 も異なります。
肺炎は薬で治る病気とされていますが、高齢者の方にとってはまだまだ命を脅かす恐ろしい病気の1つです。
高齢者の肺炎に対しての治療方法とかかる期間
高齢者に多い肺炎とは
高齢者に多いと言われている肺炎として、レジオネラ肺炎と誤嚥性肺炎があげられています。
レジオネラ肺炎とは、温泉などの汚染水から繁殖したレジオネラという菌に感染してかかるウイルス性の肺炎です。
対して、誤嚥性肺炎とは食べ物や飲み物が気管や肺に入ってしまうことによって起こる肺炎です。
本来は、誤って食べ物や飲み物、その他異物など(唾液も含む)が気管に入り込むと咳こんだり、むせたりします。これは、気管から異物を外に出そうとする働きです。
しかし、老化や脳に障害がある場合、うまく機能せずそのまま異物が肺へと入ってしまい、肺炎へとつながってしまいます。
肺炎の指標とは
肺炎に多い症状として発熱、咳や痰、息苦しさ、胸の痛みなどがあげられますが、高齢になるにつれてこれらの症状がみられないことも多くあると言われています。
中には、熱も咳も出ていないのに食欲がない、身体がだるいなどの症状でも肺炎と診断されるかたもいるそうです。
肺炎は早期発見であるほど、治療期間も短くすみます。特に高齢の方の場合、肺炎の主な症状が出ていなくても肺炎の可能性がある場合は早めに受診することをお勧めします。
高齢者にとっての肺炎
高齢者の場合は急激に悪化することもあるので、軽い症状でも入院するほうが安心です。
しかし、入院し安静にすることで、身体を動かすことが減ってくると、もともと低下してきている運動機能や反射機能などがさらに低下してくることがあります。
このことで誤嚥性肺炎を引き起こしてしまうリスクもあります。誤嚥性肺炎を起こしてしまう身体の状態だと余命が短くなってしまうケースもあるそうです。
体力や免疫力など、さまざまな面より高齢者の方が肺炎にかかってしまった場合は、最善の注意をはらい、必ずとは限りませんが念のため最悪の状況も考慮しておくことが必要です。
治療法と治療期間は?
まずは治療方針や重症度を調べるために検査をします。細菌性肺炎の場合、症状の重症度にもよりますが、肺炎の主な治療は抗菌薬の投与です。
その他には症状によって、鎮咳薬や解熱剤、気管支拡張剤なども使用されます。これらの治療を行う中で、期間をおいてレントゲンを撮り、肺にある影が消えたかどうかを確認します。
症状が軽ければ自宅で薬をのんで安静にしていれば1週間ほどで治ります。
しかし、重症の場合は入院し治療をする必要があります。期間は2~3週間抗生物質の点滴や酸素吸入などを行います。(患者の体力の有無なども関わるため、若くて体力がある方は期間が短くなる場合もあります。)
誤嚥性肺炎の場合も、抗生物質の投与により治る場合も多いです。しかし、おおもとの原因である誤嚥がなくならなければ、再発し、さらに悪化してしまいます。
誤嚥を予防する方法として、寝ているときはベッドで頭部や上半身を高くしたり、口腔ケアをすることが有効です。口腔ケアをすると、肺炎の原因となる細菌を減らすことができます。歯がない方の場合も、ブラッシングをしたり、うがいをすることでリスクを減らすことができます。
また、日頃から嚥下体操を行うことで、飲み込む力を鍛えることができます。
また、嚥下を改善する物質を摂取することも有効的です。
薬では、アンデオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)や抗血小板薬(シロスタゾール)が嚥下反射を高めて肺炎を予防することがわかっています。
普段から食べられるものとしては、唐辛子に含まれるカプサイシンです。カプサイシンを摂ることで嚥下反射や咳反射を高めることができるので、誤嚥予防や、肺炎の予防に役立ちます。
肺炎には治りにくいものも中にはあります。すべての肺炎が先にあげた治療方法で治らない可能性もあるので、きちんと検査を受けて医師の指導に従ってください。
まとめ
高齢者の肺炎に対しての治療方法とかかる期間
高齢者に多い肺炎とは
肺炎の指標とは
高齢者にとっての肺炎
治療法と治療期間は?