高齢者、特に女性は便秘になりやすく、65歳以上の方の2人に1人は該当するそうです。たかが便秘と思いがちですが、酷くなるとさまざまな危険な合併症を引き起こすことがあります。
今回は、 吐き気 を伴う危険な 便秘 を真っ先に見わける方法と、普段からの便秘の原因と改善する方法を詳しくご説明します。
危険な便秘に要注意!吐き気がしたら赤信号!(前編)
今すぐにでも救急車を!危険な便秘の合併症
普段から便秘になっていて、吐き気もある。更にこんな症状もでてきた、というのであれば迷うことなく救急車を呼び、大きな病院に搬送してもらうべきです。その症状とは、激しい腹痛・急な発熱・便と共に血や粘液が排出される・急にろれつが回らなくなる、などです。
これらの症状が見られた場合、疑われる危険な便秘の合併症とは急性腹膜炎・腸閉塞・腸捻転・脳卒中です。どれも治療に一刻を争う恐ろしい病気です。また、これら程の緊急性はありませんがやはり生死に関わる恐ろしい病気として、大腸がん・直腸潰瘍などの可能性もあげられます。
もともと便秘に伴って吐き気が起こる状態というのはかなり便秘が重症になっている証拠ですのでそれだけでも危険なものですが、上記の症状は命に直接関わって来るものです。くれぐれもサインを見逃さないようにしてください。
便秘と同時に吐き気が起こる仕組みとは
命に関わる程の症状ではなかったとして、ではどうして便秘と共に吐き気が起こるのでしょうか。それは、長引く便秘によって腸を通じての排泄が困難になった結果、下から出ないなら上から出してしまおう、という苦肉の策を身体がとったことによるものです。
胃と腸は繋がっていますが、腸部分が排泄物でパンパンになってしまっている、かなりの重篤な症状なのです。
そのような緊急事態ですので、この吐き気が起きた場合は可能であればしっかりと吐いてしまうことが賢明になります。市販薬などで無理矢理吐き気を止めるのはとても危険なのでやめましょう。
すぐにできる便秘と吐き気がある場合の対処法
まずは上記のとおり、吐ける場合はとにかく吐いてしまいましょう。それができない場合や吐き気はあるがなかなか吐くまで至らないという場合には、まずは身体を横にして休みます。この時右側を下にすることがポイントです。
この体勢は胃腸の自然な動きの助けになります。また、衣服のベルトやボタンなど、きつい部分はすべてゆるめてください。
そのようにして吐き気がおさまったなら、便が出るまでは食事をしないようにしましょう。食事の刺激によって便が出るものだと思われる方もいらっしゃると思います。その考え方も間違ってはいませんが、吐き気はこれ以上食物を受け付けられない、という身体からの貴重なサインです。
そして、実は胃腸は消化と排泄の機能を同時に発揮することはできないように作られています。つまり食事をすると、胃腸は消化作業に専念してしまいますます排泄機能がおろそかになってしまうのです。ですから、食事以外の方法で腸を刺激して排便を促すことが大切になります。
まとめ
危険な便秘に要注意!吐き気がしたら赤信号!(前編)
今すぐにでも救急車を!危険な便秘の合併症
便秘と同時に吐き気が起こる仕組みとは
すぐにできる便秘と吐き気がある場合の対処法