眼球内のレンズの役割を果たしている水晶体が濁ってしまい視力が低下してしまう病気を白内障といいます。主に高齢化とともに誰もが発症しますが、アトピー性皮膚炎や強度近視の人ははやく発症しやすい病気です。
1度発症してしまうと、薬物治療では症状を遅らせることしかできず、視力を回復するためには手術を行い眼内レンズを入れ替えるしか方法はありません。では手術にはいったいどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
今回は 白内障 手術 にかかる 費用 についてポイントをお伝えします。
白内障手術にかかる費用
日帰りでできる白内障手術
白内障手術は、症状や他の疾患により術後の管理も含めて3日~4日間入院する必要がある時があります。患者の全身状態、他の合併症の有無、患者が手術終了後にどの程度通院することができるか、といった要因により日帰りでの手術を行うか、入院して手術を行うのかを決定します。
白内障の手術自体は短時間で終わりますが、眼内で行うデリケートな手術で術後の診断も欠かせません。入院をすれば、少し異常を感じたらすぐに医師に検査をしてもらえる安心があります。
しかし日帰りと入院では、当然ながら宿泊にかかる費用がプラスされるので日帰り手術の方がコストを安く抑えることができます。入院費は1泊2日で、10,000円前後が相場です。病院ごとに費用は異なるのでご予算にあわせて、病院を調べてみましょう。
保険適用内手術
白内障手術は、保険適用内手術と保険適用外手術に分けられます。この保険の適用の有無は単焦点眼内レンズを使用する手術か、多焦点眼内レンズを使用する手術か、という点により異なります。
保険適用内手術の単焦点眼内レンズは、遠近を両立させることができないレンズのことです。老眼が進行しているケースですと、遠視か近視のどちらかを選択する必要があります。
さらに術後にはピントが合わなくなってしまうため老眼用メガネが必要です。手術の費用は片眼で、3万円から5万円と安価に行うことができます。
保険適用外手術
保険が適用外になる多焦点眼内レンズは、遠距離も近距離も視界がクリアになる遠近両方に対応できるレンズです。老眼メガネに依存しなくもいい生活が可能です。
しかし単焦点眼内レンズと比較して、レンズ1枚の価格が30万前後と高額で、国の先進医療と認定されているため、手術にかかる費用は保険が適用されません。自費負担のため眼科により費用は異なります。片眼で25万から50万ほどです。
手術前、手術後にかかる費用
白内障手術の手術前の検査や術後の経過観察では、健康保険が適用されます。術前検査では、3割負担で6,000円ほどです。術後の経過観察では、定期的に医師に診断を行ってもらいます。
1回の診断にかかる費用は2,000円で、6回前後は通うことになります。調剤薬局では、手術前後の経過を含めて3ヶ月で2,000円ほどの費用がかかります。
単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズ、それぞれのトータルでかかる費用
単焦点眼内レンズでは健康保険が適用され、3割負担だった場合の手術から手術前後までにトータルでどのくらいの費用がかかるか計算してみましょう。術前検査が6,000円、手術が片眼で4万5000円、術後の経過観察に1万2000円、調剤薬局に2,100円でトータルで6万5000円が費用として発生します。
両眼であれば、11万4000円になり入院する場合は、諸費用がさらに発生します。多焦点眼内レンズであれば、単焦点眼内レンズにかかるコストに、片眼毎に30万円ほどの手術代が加算されます。
白内障手術は、単焦点眼内レンズか多焦点眼内レンズのどちらを用いて手術するかで費用が大きく異なります。医師と相談し、症状に合わせて、どのような方向性で手術を行うか決定しましょう。
まとめ
白内障手術にかかる費用
日帰りでできる白内障手術
保険適用内手術
保険適用外手術
手術前、手術後にかかる費用
単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズ、それぞれのトータルでかかる費用