肥満化する高齢者がここ10年で急増していると言われています。もちろん平成二八年現在の日本はすでに高齢化社会に突入しており、今後は超高齢化社会になる事が確実視されています。
つまり単純に高齢者の方の人口が増えているため、肥満化する人の割合にもし変化がなかったとしてもトータルとしては肥満化する人が多くなる結果となるのは当然です。
今回はそんな 肥満化 についてご紹介をいたします。
肥満化する高齢者が急増中?その怖いリスクとは
肥満化は年々「割合」も増加している
実は肥満化の人口は年々その「割合」も増加しているという統計データが出ています。男性に絞ってデータを確認すると、日本人男性の約28%もの人が肥満だという結果も出ているのです。したがって高齢者の方の肥満化も昔より多くなっていると言えるでしょう。
そもそも肥満化とはどういう人を言うのかというと、BMIの値が一定の数字を超えた人を差します。基本的にはBMIが25kg/m²以上の人を肥満者と呼ぶのですが特に「肥満化」というのはそれまで標準だった人が比較的短期間の間に肥満者になってしまう事を言うとされています。
肥満化というのはただでさえリスクが大きいとされているのにもかかわらず高齢になってからの肥満化というのは尚更リスクが大きくなります。具体的にはどんなリスクがあるのでしょうか。
肥満化と「見た目が太っている」は違う?
肥満化のリスクの一つは高血圧や無呼吸症候群と呼ばれる症状です。しかし気を付けてチェックしておきたいポイントは「太っている事」と「肥満化」には違いがあるという点です。
具体的な数字としてはBMIが25 kg/m²以上であれば肥満者とされていますが、それ以下の数字でも見た目が太っている方というのはおられます。脂肪には体の外につく脂肪と体内につく脂肪とがありますが、体内につく場合は見た目が変わらない事もあります。
ですのでBMIが25 kg/m²以上なのに見た目は肥満と呼ぶほどではない…という場合は気が付きにくい場合もあります。逆に見た目は太っているけど数値としては肥満者と呼ぶまでに至らないという場合もあります。
最近の研究ではむしろ少し太っている方が長生きするとも言われていますので、決して見た目ではなく内臓脂肪も含めたちゃんとした数字で判断することも大切ですね。
高齢者の肥満化が危険な理由
若いころはスマートだったのに高齢者になってから肥満化してしまった、という結果引き起こされるリスクは「もともと体に抱えていた危険が一気に噴き出すこと」です。
たとえば昔から少し高血圧気味だったとします。痩せていた時代から高血圧気味だった人が、血管や肌の水分が失われやすくなる高齢者になってから肥満化するとどうなるでしょうか?血圧はさらに高くなり循環器系の疾患を引き起こすリスクというのが高まります。
つまり標準体型だったからこそ体に抱えていたリスクや危険を押さえて健康に過ごせていたという部分が、肥満化することによって抑えきれなくなって一気に表面化してくるという事なんですね。これが高齢者になって肥満化する大きな危険の一つと言えるでしょう。
悪循環を呼ぶ肥満化の怖さとは
高齢者になると筋肉量が減少してきます。そのため若い頃は苦でなかった運動が辛くなってきたりします。そんな高齢者になってからの肥満化というのは悪循環に陥りやすい傾向もあります。
少し食べ過ぎてしまったとしても運動をしたり食べる量を調整することで肥満化を解消することはできますが、高齢者になるとこの「運動する」という部分が若い頃よりも厳しくなってきます。
そのため運動する機会がどんどん減る一方っで食べる量は変わらない、という肥満化の悪循環を呼び寄せる可能性が高くなってしまうのです。
決して運動だけが肥満化の解消になる方法ではなく、基本的には食事量の制限が肥満化を解消する有効な方法の一つとなりますので、まずはできる事から始めて悪循環に陥らないようにすることも大切ですね。
まとめ
肥満化する高齢者が急増中?その怖いリスクとは
肥満化は年々「割合」も増加している
肥満化と「太っている」は違う?
高齢者の肥満化が危険な理由
悪循環を呼ぶ肥満化の怖さとは