いびきは、睡眠の質が悪くなったり、家族の安眠を妨害してしまったりするなど、問題がある症状なので、できれば軽減したいものです。いろいろな原因が考えられる中、今回は眠るときの枕に着目し、 いびき を軽減させることを考えた 枕 の選び方を説明していきます。
いびきを軽減させることを考えた枕の選び方
いびきが起こる原因で考えられること
仰向けになって眠ると、全身の筋肉が緩むので、喉や舌の筋肉も緩み、重力で下に落ち込むことで、気道が狭くなります。息をしてそこに空気が通ると、周囲の粘膜が振動することによって雑音が起こり、それをいびきと言います。
特に、首まわりに脂肪がたくさんついていると、いびきが起こりやすくなります。首まわりや舌に脂肪がつくと、気道が狭くなっている状態なので、寝るときに舌が落ち込むと、さらに気道を狭くするからです。
また、首まわりや舌の筋肉が衰えている場合も、同様にいびきをかきやすくなります。
その他にも鼻が詰まっていて口呼吸をしている場合にも、鼻呼吸と比べて気道が狭くなるため、いびきをかきやすくなります。
アルコールを飲んだときや、扁桃腺が肥大している場合、女性ホルモンの減少によって舌の筋肉が衰えてしまった場合、また、顎の小さい人もいびきをかきやすいという報告があります。
寝るときの枕が身体にあっていない場合も、例えば高すぎるとあごを引いた状態になってしまい、喉が圧迫されるためいびきの原因になります。
いびきをかきにくいおすすめの枕の高さ
枕は高すぎると、あごを引いた状態になってしまって喉が圧迫されるので、いびきをかきやすくなります。そして低すぎてあごがあがった状態になっても、口が開くので口呼吸になりやすく、いびきをかきやすくなってしまいます。
高すぎず、低すぎず、首の骨と背中の骨がまっすぐ直線になるくらいの高さにすると、十分に気道が広がり、いびきをかきにくくなります。自分にあった枕の高さを知るためには寝具売り場で計ってもらうのが一番ですが、なかなか機会がない場合は、自分で試してみることもできます。
今、使用している枕が低すぎると思われる場合は、バスタオルを4つに折ったものを枕に足してみます。高すぎると思われる場合は、枕を外し、バスタオルの4つ折りを何枚か重ねてバスタオル枕を作ってみると、調節がしやすくなります。
枕に使われる素材や形の種類
いびきは仰向けに寝ているときに起きやすいので、頭を横向きに変えることで、おさまることがあります。枕の形を考えるとき、真ん中が少しへこんでいる形のものは、頭が固定されてしまい横向きになりにくいため、いびきをかきやすくなってしまいます。
枕に使われる素材は、そば殻、パンヤ(木綿)、羽毛、ポリエステル、パイプ、低反発ウレタン、備長炭・竹炭、ヒノキなどがあり、それぞれに特徴があり長所と短所を持ち合わせています。
簡単に特徴をあげていくと、例えば、羽毛は吸湿性や保温に優れていますが、やわらかすぎてふかふかなので、枕の高さを合わせていても、実際に頭を乗せたときに深く沈みこんでしまい、低すぎることになってしまいます。いびきを軽減することを考えると、むかない素材と言えます。
パンヤ(木綿)は吸湿性にすぐれていて、ほどよいやわらかさのものですが、使うとすぐにぺったんこになって通気性を悪くします。天日に干すことで元のふくらみに戻る性質があります。
ポリエステルは、軽い素材で弾力性があり、手軽に洗濯ができて清潔を保てるものですが、使っていると弾力が失われてボリュームがなくなります。
枕の形が変わりにくいものでは、そば殻、低反発ウレタン、備長炭・竹炭、ひのきなどがあげられます。
そば殻は通気性がよく蒸れにくいのですが、天日干しをしていないと夏場は虫がわくことがあることや、そばアレルギーがある場合は、使用できない点があるので注意が必要です。
低反発ウレタンは圧力を分散させるので、それぞれの頭の形にフィットするものですが、気温によって硬さが変わる性質があり、寒くなると硬くなり、暑いと熱がこもりやすくなります。
備長炭・竹炭、は抗菌や脱臭に優れていて、遠赤外線効果があるものですが、重くてごつごつした感触があります。
ヒノキは、香りがよい天然素材で防湿や防かびの効果があるのですが、香りがなくなるのが早く、値段は高めになっています。
まとめ
いびきを軽減させることを考えた枕の選び方
いびきが起こる原因で考えられること
いびきをかきにくいおすすめの枕の高さ
枕に使われる素材や形の種類