高齢者の病気いろは

  • ホーム
  • はじめての方へ
  • カテゴリ一覧
  • Twitter
  • Facebook
  • お問い合わせ
    • 免責事項・知的財産権
現在の場所:ホーム / 胃腸系の疾病 / 胃がん / 胃がんは治ると言っても、侮ってはいけません(前編)

胃がんは治ると言っても、侮ってはいけません(前編)

kuwa

このエントリーをはてなブックマークに追加
Tweet
LINEで送る
Pocket

igan

一昔前までは不治の病と恐れられた胃がんですが、今では消化器がんの中で大腸がんと並んで治りやすいがんの一つです。

もっとも、X線検査や内視鏡検査での診断レベルが上がっているため、集団検診などで早期に発見されることや、抗がん剤や手術法の進歩などが、治癒率向上の大きな理由になっています。

これまでは40歳以上を胃がん検診の対象年齢にしていましたが、厚生労働省は自治体胃がん検診を50歳代に引き上げることを決定しました。バリウムによるX線検査に加え、内視鏡検査を導入することで、検診間隔も一年に一回が二年に一回になります。

というのも、40歳代の胃がん罹患率が1990年に比較して半減していることから、今回の結論になったそうです。そこで、今回は日本人に多いと言われています「 胃がん 」について、検証することにいたします。


スポンサードリンク

胃がんは治ると言っても、侮ってはいけません(前編)


- 目次 -

  • 胃がんって、どんな病気
  • 胃がんの症状
  • 胃がんの検査と診断
  • 胃がんとヘリコバクターピロリ菌

胃がんって、どんな病気

そもそも胃壁は表面の粘膜と粘膜下層からなっており、その下に筋肉層、漿膜となっています。胃がんは胃の粘膜上皮に出来る悪性新生物で、死亡人数も肺がんに次いで二番目に多く、まだまだ怖いがんの一つに挙げられています。その胃がんですが、早期がんと進行がんに分けられます。

早期がんは、粘膜層、粘膜下層に浸潤の深さが留まるもので、通常、粘膜がんではリンパ節への転移率は低いもので、その進行度は肉眼的に、例えば隆起型、表面隆起型、表面平坦型、表面陥凹型、陥凹型に分類されます。

進行がんの分類は、ボールマン分類というものが採用されており、隆起型、潰瘍形成型、潰瘍浸潤型、浸潤型、分類不能の5段階に分けられています。

このように胃がんは胃の粘膜に発生するのですが、進行すると飛び出したり、筋肉層まで浸潤したりします。さらに進行すると胃壁を突き破り、大腸や膵臓などにも広がり、がん細胞が腹部全体に散らばります。そして、リンパ管や血管に浸潤してリンパ、血液に乗って転移をすることになります。

転移には3つあって、まずは血液で運ばれた結果、肺、肝臓に転移することを血行性転移と呼び、リンパ節に転移するのはリンパ性転移と呼びます。その他に、腹膜播種性転移というものがありまして、お腹全体に種をまいたようにがん細胞が広がることもあります。

この転移がんも無視できないもので、転移したがんが転移先で大きくなり、肝臓をはじめとする臓器の機能が落ち込み、腹水がたまったり、腸が狭くなったりして、患者さんの死に直結することがあります。


胃がんの症状

早期がんではほとんど自覚症状がありません。ところが進行がんになりますと、食欲不振、悪心、体重減少、腹水、腫瘤触知などが顕著にみられるようになります。また、貧血を伴うこともあります。

合併症を併発することも多く、通過障害(嘔吐)、出血(吐血、下血、貧血)、穿孔(腹膜炎症状)などと、他の臓器への転移や浸潤で起こる腸閉塞、黄疸、呼吸困難、腰痛などが挙げられます。

胃がんに特徴のある症状があるわけではありません。そこで、胃部の不快な感覚や空腹時や食後の腹痛、異常な膨満感などがある場合には、胃の検査を受けるようにしましょう。場合によっては、貧血を指摘された場合の精密検査で胃がんが発見されることもあります。


胃がんの検査と診断

大腸がんは食事の欧米化、中でも繊維質が少なく脂肪分が多い食物の関与が考えられていますが、食塩との関係が深いとされていた胃がんは、減塩傾向の中で減少していることが分かっています。

胃がんは発生に至るまでに20年の歳月がかかるとされていますが、これを診断するためには当然のことながら検査が必要となります。日本独自のX線二重造影法で胃集団検診や、人間ドッグで胃がんの早期発見、次に、内視鏡を使って病巣から組織を採取、診断を確定するために組織検査を行い、そして診断をします。

超音波内視鏡検査では、手術をする、しないにかかわらず、胃壁にどの程度の深さで浸潤しているかを調べます。腹部超音波検査、腹部CT検査は、胃周辺の肝臓、胆嚢、膵臓などの異常の有無をチェックする一方で、リンパ節の周辺の診断をするための検査です。

注腸検査では、大腸そのものの異常と、胃がんの腹膜転移が大腸にあるかどうかを検査するために行われます。


胃がんとヘリコバクターピロリ菌

胃がんとピロリ菌の関係は深く、2009年に日本ヘリコバクター学会が発表したところによると、胃潰瘍や十二指腸潰瘍だけでなく、胃がんにもピロリ菌が大きく関与していることが記されています。

現に、ピロリ菌に感染している人と、そうでない人と比較してみると、30倍程度の開きがあり、ピロリ菌の除菌によって、胃がんの発生率が三分の一に減ることが分かっています。したがって、特に高齢者は、ピロリ菌の感染率が高いことから、除菌することを勧めます。

後編では、胃がんの治療法や後遺症についてご説明いたします。

スポンサードリンク

まとめ

胃がんは治ると言っても、侮ってはいけません。
胃がんって、どんな病気
胃がんの症状
胃がんの検査と診断
胃がんとヘリコバクター

このエントリーをはてなブックマークに追加
Tweet
LINEで送る
Pocket

Filed Under: 胃がん 関連タグ:胃がん

スポンサードリンクと関連コンテンツ

記事を探す

スポンサードリンク

カテゴリから探す

  • 慢性的な疾病
    • 高血圧症
    • 糖尿病
    • 血圧・血流
    • 高脂血症
    • 肥満
    • 鈍痛
  • 入院
    • 余命宣告
    • 寝たきり度
    • リハビリテーション
    • 敗血症
    • 人工呼吸
  • 介護
    • 食事制限
    • サプリ
    • 看取り
  • 検査
    • 血液検査
    • コレステロール
    • アミラーゼ
    • 画像診断
  • 胃腸系の疾病
    • 胃がん
    • 膵臓がん
    • 大腸がん
    • 胃潰瘍
    • 胆嚢癌
    • 十二指腸潰瘍
    • 下血
    • 便秘
    • 腸閉塞
    • 潰瘍性大腸炎
    • 膵炎
    • 急性膵炎
    • クローン病
    • 膵管内乳頭粘液性腫瘍
    • 下痢
    • 胃ろう
    • 胃下垂
    • 逆流性食道炎
    • 過敏性腸症候群
  • 心臓系の疾病
    • 狭心症
    • 心筋梗塞
    • 動悸
    • 拡張型心筋症
    • 不整脈
    • 慢性心不全
    • 心臓弁膜症
    • 心肥大
    • 心房細動
    • 虚血性心不全
    • 肥大型心筋症
    • 心筋炎
    • 期外収縮
  • 呼吸器系の疾病
    • 咳
    • 肺炎
    • 肺炎球菌
    • 気管支喘息
    • 肺気種
    • 肺結核
    • 肺気胸
    • 呼吸
    • トリコスポロン
    • 肺がん
  • 脳の疾病
    • 脳梗塞
    • 脳出血
    • くも膜下出血
    • 脳卒中
    • 脳血栓
    • 物忘れ
    • 認知症
    • アルツハイマー
    • 脳血管性認知症
    • 髄膜炎
    • 偏頭痛
    • 脳血管障害
    • パーキンソン病
    • 脊髄小脳変性症
  • 肝臓系の疾病
    • 肝臓癌
    • 肝炎
    • 肝硬変
    • ハーボニー
    • 脂肪肝
    • 胆石症
    • 胆嚢炎
    • 胆嚢
    • 胆嚢ポリープ
    • 腹水
    • 黄疸
  • 血管外科
    • 血管
    • 動脈硬化
    • 動脈解離
    • 腹部大動脈瘤
    • 下肢静脈瘤
    • 閉塞性動脈硬化症
    • 血管腫
  • 泌尿器系の疾病
    • 痛風
    • 膀胱炎
    • 尿路感染症
    • 過活動膀胱
    • 膀胱がん
    • 尿管結石
    • 尿路結石
    • 尿崩症
    • 前立腺肥大症
    • 慢性腎不全
    • 腎結石
    • 腎臓がん
  • 喉
    • いびき
    • 下咽頭癌
    • 痰
    • 食道癌
  • 皮膚の疾病
    • 帯状疱疹
    • 蕁麻疹
    • 水虫
    • 痔
    • 痔ろう
    • 疥癬
    • 乾癬
    • 脂漏性角化症
    • カンジダ症
    • 褥瘡
    • 蜂窩織炎
    • 掌蹠膿疱症
    • 貨幣状湿疹
    • 類天疱瘡
    • ほくろ
    • メラノーマ
    • 皮膚掻痒症
  • アレルギー
  • めまい
    • 立ちくらみ
    • 目がチカチカする
    • 良性発作性頭位めまい症
  • 耳
    • 突発性難聴
    • 三半規管
    • 外耳炎
    • 外耳道炎
  • 血液疾患
    • 鉄欠乏性貧血
    • 頭がぼーっとする
  • 口腔内
    • 味覚
    • 歯茎
    • 歯周病
    • 歯ぎしり
    • 口呼吸
    • 口腔癌
    • 口内炎
    • 口角炎
  • 目の疾病
    • 白内障
    • 緑内障
    • 加齢黄斑変性
    • ものもらい
    • 黄斑上膜
    • 黄斑前膜
  • 鼻の疾患
    • 副鼻腔炎
    • 後鼻漏
  • 神経疾患
    • 肋間神経痛
    • 聴神経腫瘍
    • 筋萎縮性側索硬化症
    • 線維筋痛症
    • 迷走神経反射
  • 甲状腺の疾病
    • 副甲状腺機能亢進症
  • 関節・骨の疾病
    • 肩の痛み
    • 腰痛
    • 関節リウマチ
    • 椎間板ヘルニア
    • 坐骨神経痛
    • 骨粗鬆症
    • 腰椎すべり症
    • 脊柱管狭窄症
    • 腰椎分離症
    • 腰部脊柱管狭窄症
    • 変形性脊椎症
    • 変形性関節症
    • 化膿性脊椎炎
    • 掌蹠膿疱症性骨関節炎
  • 足
    • こむら返り
    • 足のむくみ
  • 顔面麻痺
    • ベル麻痺
    • ハント症候群
  • 心の病気
    • 睡眠
    • うつ病
  • その他
    • 総合診療科
    • セカンドオピニオン
    • 加齢臭
  • 薬剤
  • 食いしばり

Copyright © 2025 koureisya-byouki-iroha.com