何らかの症状があって検査をすると胃がんであった場合の多くは、ステージ3まで進行している状態です。 ステージ3 とは進行性 胃がん で、転移している状態という意味です。さらに細かくA期とB期に分類されます。
今回はそれぞれの治療についてご説明します。
ステージ3の胃がん、と診断されたら(前編)
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胃がんのステージ3A期の状態
がんの進行度をあらわすステージとは、数字が上がるほど進行しているという意味になります。1~4までに分類され、体の中でどのくらい広がっているかの目安となり、ステージが進むと生存率が低下していきます。
胃がんのステージ1は早期がん、ステージ2は進行がんでも胃内にがんが留まり、リンパ節への転移がない、あっても少しの状態です。
3A期は「リンパ節への転移はないが、胃の表面までがんが浸潤して他の臓器まで広がっている」または「胃周囲のリンパ節に転移しており、胃壁の筋肉層~漿膜層までがんが広がっている」状態です。
食べ物を飲み込みにくい、腹部にしこりのようなものを触れる、急激な体重減少、疲れやすい、貧血、タール便などの自覚症状があります。タール便とは、血液が便に混入して黒っぽくなっている便のことです。
3A期の治療は
開腹手術が主に選択されます。3A期ではリンパ節や他の周辺臓器にも転移があるため、切除範囲は大きくなります。そのため体への負担は大きく、術後の回復にも時間を要します。他の臓器を切除することで日常生活に影響があることもあります。
また、手術では完全に切除できない微小の転移の可能性があるため、手術の後に抗がん剤による化学療法を行うことが推奨されています。早期の手術の後、化学療法を行うことで5年生存率は50%程度になります。
胃がんが再発する時期は、術後1年以内が最も多くなっています。すべての再発症例のうち、約8割が術後2年以内に起こるため、3年を超えるまでは慎重な経過観察が必要となります。
まとめ
ステージ3の胃がん、と診断されたら(前編)
胃がんのステージ3A期の状態
3A期の治療は