胃がんは、早期に発見すれば完治する確率が高い病気です。そして初期がんでリンパ節に転移がなければ、内視鏡治療によって開腹せずに病変を取り除くことが可能です。
そのためにはがん検診が大切なのですが、高齢者にとって検診そのものが体に負担を与えることもあります。ですので、初期症状を見逃さず早い段階に医療機関で診察を受けることが大事になります。
今回は、つい見過ごしてしまいそうな 胃がん の 初期症状 をご紹介します。
胃がんの初期症状を見逃さずに早期発見
胃がんの初期症状は自覚症状がない?
実に悩ましいことなのですが、胃がんというのはこれといった自覚症状がないのです。なので、胃がん検診が必要ということになるのですが、高齢になると検診そのものが億劫しなりがちです。高齢者にとって、胃がん検診のバリウム検査や胃カメラ検査は体に負担がかかりますから。
検診を受けないで胃がんを早期発見するためには、見過ごしがちな症状に気をつけることが大切になります。
見過ごしがちな胃がんの初期症状とは
一般的に胃がんの初期症状と言われているのは、一体どのような症状なのでしょう。医師が患者さんとの会話で気にすることは下記の症状です。
- 最近、食欲がなくなった
- このところ体重が減ってきた
- みぞおち辺りが痛い
この3つだそうです。健康であれば、時間が来ればお腹が空いてご飯を食べたくなりますよね。そして、美味しいと思って食べるでしょう。この当たり前のサイクルに異常が生ずると食欲不振になるわけです。食欲がなくなって食事が減れば、体重も減ってきます。
もし半年以内に10%から15%程度の体重減があったら注意が必要です。もちろん、胃がん以外の原因で食欲不振になり体重が減るといったことはありますが、胃がんの初期症状でもあるということを頭の片隅においておく必要があるでしょう。
それから、みぞおちの痛みや胃もたれにも注意が必要です。もし市販の胃薬を飲んでも効果がない場合は要注意です。そんな場合は、医療機関で診察を受けることをおすすめします。
貧血による動悸や息切れと黒色便
胃がんになると、体の中でじわりじわりと出血が続くことがあります。体内での出血ですから目に見えませんが、それが貧血を引き起こす原因になります。貧血になると立ち上がった時にクラッとしたりしますが、その他に動悸や息切れと言った症状があります。
そして胃から出血していると、腸を通る過程で血液中のヘモグロビンに含まれる鉄分が酸化してタールのようなく黒い便になります。この黒色便に気づいたら、早めに医療機関で診察を受けてください。
胃がんに罹りやすいタイプ
総体的に日本人は胃がんに罹りやすいのですが、その中でも特に罹りやすいタイプの方がいます。まず食事ですが、刺激物や濃い味付けが好きな人は気をつけてください。
胃がん患者が身内にいる場合、遺伝というより味付けの好みや生活習慣を引き継ぐことでリスクが生じますので注意が必要です。そしてよく言われることですが、喫煙や過度の飲酒の習慣がある方は胃がんになるリスクが高くなりますので特に注意してください。
胃がんが進行した場合のリスク
若い時と違って高齢になると、がんの進行は遅くなります。かといって発見が遅れて胃がんが進行すれば、開腹手術が必要になってしまいます。高齢者の開腹手術は様々なリスクが伴い、成功させるためには高度な技術が必要になります。
更に術後のケアも体力がない分、長期化するケースも多くなります。また体力や他の疾患などの状況によっては、医師が手術そのものを躊躇するようような場合もあります。ですので、日々の生活の中でちょっとした異常を見逃がさず、早めの診察を受けることを心掛けてください。
まとめ
胃がんの初期症状を見逃さずに早期発見
胃がんの初期症状は自覚症状がない?
見過ごしがちな胃がんの初期症状とは
貧血による動悸や息切れと黒色便
胃がんに罹りやすいタイプ
胃がんが進行した場合のリスク