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胃潰瘍はピロリ菌と密接な関係があります

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私たちが食物を摂取するのは、日常生活を営むためのエネルギーであり、健康を維持するためにも必要な行為です。口から入った食物は咀嚼された後、食道、胃、小腸へ運ばれていくうちに体内で消化吸収され栄養素となります。そして、不要となったものはかすとなって大腸で便となって、肛門より排出されます。

このような一連の流れは、消化器系の優れた仕組みではありますが、一方で、消化液や細菌、飲食物に晒されることによる消化器系の疾患は多く、中でも胃腸に関する疾患が一番多いのが現実です。

特に最近では、胃癌に隠れて胃潰瘍のことがあまり話題になりませんが今回は、 胃潰瘍 に的を絞って説明することにいたします。


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胃潰瘍はピロリ菌と密接な関係があります。


- 目次 -

  • 胃潰瘍はどんな病気?
  • 胃潰瘍はどうして起こるのでしょうか
  • 胃潰瘍の症状
  • 胃潰瘍の検査
  • 胃潰瘍の治療
  • 胃潰瘍と日常生活

胃潰瘍はどんな病気?

消化器系の疾患には、食道炎、胃炎、急性腸炎など、摂った飲食物が組織の粘膜に作用する場合と、今回問題視している胃潰瘍や十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群などの疾患。それと遺伝子、環境因子の影響を受けていると考えられる、食道がん、胃がん、大腸がんなどがあります。

中でも胃潰瘍は、社会環境の変化やストレスの影響をもっとも受ける胃疾患で、胃の粘膜に自ら分泌した胃液(塩酸、ペプシン)の消化作用によって胃壁が傷つき潰瘍ができるものとされてきましたが、実は、ヘリコバクター・ピロリ菌が大きく関わっていたことが明らかになりました。

それまでは、比較的再発しやすい疾患で、特に疼痛がひどくなると、日常生活や仕事にも影響を及ぼすことがあったのですが、過去の胃潰瘍の常識は大きく崩れ、今では様変わりした世界をみせています。


胃潰瘍はどうして起こるのでしょうか

胃潰瘍や十二指腸潰瘍も含めての消化性潰瘍の発生について、Shaiのバランス説というものがあります。胃の中には防御因子(粘液、粘膜抵抗、血流量など)と、攻撃因子(塩酸、ペプシン、壁細胞数、ガストリンなど)とのバランスがどちらに傾くかによって、発生の仕方が変わってくるというもので、潰瘍は攻撃因子が増加し、防御因子が低下した場合、バランスの破綻が起こることで出来るとされていました。

しかしながら現在では、胃潰瘍の発症機序は、微好気性のラセン型桿菌であるヘリコバクター・ピロリ菌が尿素からアンモニアを作り出し、このアンモニアが胃粘膜に障害を起こす他に、ピロリ菌自身の感染で活性酸素が発生して胃粘膜を傷つけることが明らかになっており、ピロリ菌の存在が、胃潰瘍に大きく影響していることが分かっています。

その証拠に、実に胃潰瘍の90%以上の患者さんにピロリ菌の感染が見られています。このことが下地になって、潰瘍ができるわけですが、そのきっかけとなるのがストレスです。その他にも、喫煙、過度の飲酒、暴飲暴食が誘引因子として挙げられています。

また、腰痛症や関節リウマチの薬剤(非ステロイド系消炎鎮痛剤)、抗血小板薬のアスピリンなどが胃粘膜の血流を低下させ、粘膜障害を引き起こすことで、それが原因の潰瘍の割合が増えています。


胃潰瘍の症状

胃潰瘍の症状は、みぞおち部の痛み、特に食後に多く見られます。他にどんな症状があるかというと、悪心、嘔吐、膨満感、胸やけ、げっぷ、吐血・下血をともなう出血症状によるめまい、貧血、食欲不振、体重減少などが挙げられます。またこれらの症状は、単独で起こるのではなく、二つ以上が同時に認められます。

そして、注意をしなければいけないのは、ここに挙げた症状は胃潰瘍だけでなく、胃炎や胃がん、胆嚢炎や胆石、膵炎、膵がんなどにも見られるので、これらのことを踏まえて検査を受ける必要があります。


胃潰瘍の検査

胃潰瘍の診断には、問診、触診の後、X線造影検査、内視鏡検査、ピロリ菌検査、組織の生検などの検査が必要です。

X線造影検査では、バリウムを胃の中に送りこみ、突出した潰瘍部分を取り囲んで映し出します。内視鏡検査では、小さなビデオカメラが搭載された内視鏡を口、もしくは鼻から食道を通して胃の中に送り込み、テレビモニターで胃内部を直接観察、あわせて組織検査をすることで、良性、悪性の判断が容易になりました。

ピロリ菌の検査は、内視鏡検査の際に胃粘膜の組織採取、検査する方法と、血液、尿、便、吐息からピロリ菌の関連物質の有無を検査する二通りがあります。


胃潰瘍の治療

胃潰瘍の治療は大きく3つに分けられます。第一の食事療法は刺激が少なく消化の良いものを摂ります。空腹時の胃の中で胃液が潰瘍を刺激しないように、食物で酸を中和、潰瘍を胃液から守ることが大切になります。

第二の薬物療法ですが、まず挙げるのがピロリ菌の除菌です。具体的には、胃酸の分泌を抑える薬と抗生物質を2種類処方します。この薬を朝晩二回の服用を一週間続けます。これで、普通でしたら70%の人が除菌に成功します。

一回目に不成功な人に対して、薬を変えて、同じように一週間続けます。これで全体の90%を超える人たちが除菌できることになります。

実際の潰瘍の治療には、先程示したShaiのバランス説の攻撃因子である塩酸やペプシンなどの胃液分泌を抑えるために攻撃因子抑制剤と、粘膜の血流増加、粘液分泌の増加など防御因子を増強する薬剤、場合によっては抗不安薬などが処方されます。

第三の外科手術療法ですが、今では胃穿孔、出血による腹膜炎などの心配がある場合に適応されるぐらいで、最近では、内視鏡的止血法が開発され、出血を示す潰瘍の大部分が内視鏡検査時に止血が可能になり、外科手術をしなくてもよくなりました。

再発については、ピロリ菌の除去が完全にできれば、再発の可能性は低くなりますが、除菌ができない場合は、再発がしやすくなります。そのため継続した薬の服用が必要で、医師と相談しながら経過を見ることが重要です。


胃潰瘍と日常生活

生活面では、心身両面から安静にすることが大事です。過労、暴飲暴食、睡眠不足などにも注意を払います。ストレスの解消のために運動やレクリエーションも採り入れます。もちろん、煙草はやめなければいけません。それから、市販薬にも気を遣う必要があります。

高齢者の方は、ほとんどの人がピロリ菌を保有しています。保険診療ができますので、一度、医療機関で診てもらってはいかがでしょうか。

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まとめ

胃潰瘍はピロリ菌と密接な関係があります。
胃潰瘍はどんな病気?
胃潰瘍はどうして起こるのでしょうか
胃潰瘍の症状
胃潰瘍の検査
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胃潰瘍と日常生活

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