蕁麻疹(じんましん)といえば、食べ物のアレルギーのイメージが強いのではないでしょうか?実は食べ物のアレルギー以外にもいろいろなケースがあります。通常の生活をしている中、気温などの変化でおこる体温と関係した蕁麻疹があるのです。
そこで、今回は理解してもらいにくく悩む方の多いという温 熱 蕁麻疹 や寒冷蕁麻疹についてご説明していきます。
ご存知ですか?熱が関係する温熱蕁麻疹と寒冷蕁麻疹
体温以上の熱によって発症する温熱蕁麻疹
温熱蕁麻疹は最初にぴりぴりした感じがしてきて、速いスピードでかなり強いかゆみになっていきます。かゆみはなかなか治まらず長引くこともあり、発症している部分は虫刺され程度の腫れに見えますが、皮膚の温度が40度~50度にもなることが特徴的です。
かなり体力を奪うため、痙攣や脱力感を伴うこともあるものです。乾燥肌や敏感肌の場合にも出やすく、若い頃はなんともなかった人が高齢になって発症することがあります。
温熱蕁麻疹がおきる原因
温熱蕁麻疹はお風呂など熱いお湯に入ったり、暖房の風が直接当たったりするなどして皮膚が温かい刺激を受けるとでてくる蕁麻疹です。特に気温が低いところから高いところへ急激に移動するとでやすいため、冬場の方がでやすいといわれています。
例えば冬場、駅のホームが寒い中電車を待ち、到着した暖房の効いた電車に乗るくらいのことでも発症する大変つらいものです。
見た目はあまりひどそうな赤い感じに見えないこともあるのですが、非常に強いかゆみが出て、なかなかひかないので、電車では常にドアのそばに立ち、ドアが開いて空気が冷たくなるのを待たなければ乗れないくらいです。
体温以下の熱によって発症する寒冷蕁麻疹
寒冷蕁麻疹は、最初にぴりぴりした感じがして、しだいに鳥肌のような小さい腫れから小豆大ほどのふくらみとかゆみがでてくるのが特徴で、すぐに治まって問題ない場合もあれば、悪化する場合もあります。
寒冷蕁麻疹がおきる原因
寒冷蕁麻疹は冷たい水や風など、体温よりも低い温度のものに触れたり、温まった身体が急に冷やされることが原因でおこります。
家から外に出るだけで冷える冬場の方がおこりやすいのですが、最近ではエアコンの冷房の風などが原因で夏場にも寒冷じんましんがおきることがあります。
例えば、夏場の入浴後にエアコンの冷たい風にあたっていると、急激に体温が下がるため、この激しい体温の変化が、血管周辺を刺激してヒスタミンが放出されて皮膚が赤く膨らんでくるのです。
冬場に、冷たい風が直接ふれた皮膚が赤くなることも寒冷蕁麻疹のひとつです。こちらも乾燥肌や敏感肌の場合にも出やすく、若い頃はなんともなかった人が高齢になって発症することがあります。
温熱蕁麻疹・寒冷蕁麻疹の対処法と予防法
どちらの蕁麻疹もかゆくて、かきたくなってしまいますが、かけば症状が悪化してしまうので、かかないように我慢することが必要です。
医療機関で処方してもらった抗ヒスタミン剤を使用して、治療することをおすすめします。
温熱蕁麻疹は患部が40度から50度に熱くなっているため、患部を冷やすと楽になります。しかし氷をあてるなど急激に冷たくする冷やし方はおすすめできません。濡れたタオルをあてるなど、冷やしすぎには注意してください。
冬場の外出時はできるだけ肌の露出を避けて暖かくし、こたつやカイロでかゆくなる場合は使用するのをやめるなど、普段から急激に体温が変化しないように注意しておくことが予防につながります。
浴室、脱衣所なども温めておいてお湯と外気の温度の差を少なくしておくことも重要です。これは、蕁麻疹のほかにもヒートショックの予防にもつながる大切なことです。
寒冷蕁麻疹は、身体が急激に冷たくならないようにする注意が必要となります。蕁麻疹がでた患部を冷やすと一時的に治まったように感じますが、寒冷蕁麻疹の場合は冷やすのは逆効果で、温める必要があります。
冬場の外出時はできるだけ肌の露出を避けて暖かくし、フローリングの冷たい床を素足で歩かないようにして、普段から身体が冷えるのを防ぐようにしましょう。
また高齢になってくると誰しも肌に水分が少なくなってきて乾燥肌になりがちです。蕁麻疹がでる原因のひとつである乾燥肌を少しでも改善しておくことも大切です。普段から保湿をしっかりして肌に水分と油分を与えるスキンケアを続けることをおすすめします。
まとめ
ご存知ですか?熱が関係する温熱蕁麻疹と寒冷蕁麻疹
体温以上の熱によって発症する温熱蕁麻疹
温熱蕁麻疹がおきる原因
体温以下の熱によって発症する寒冷蕁麻疹
寒冷蕁麻疹がおきる原因
温熱蕁麻疹・寒冷蕁麻疹の対処法と予防法