「手強い潰瘍性大腸炎に食事で向き合う!賢い付き合い方とは(前編)」では、潰瘍性大腸炎の方が控えるべき食物についてご紹介いたしました。後編では、 潰瘍性大腸炎 の方が摂るとよい 食事 についてご紹介いたします。
手強い潰瘍性大腸炎に食事で向き合う!賢い付き合い方とは(後編)
潰瘍性大腸炎の方が積極的にとるべき食物
潰瘍性大腸炎の方は常に大腸が炎症を起こしている状態です。この時身体は炎症をしずめようと働きかけ続けるため、エネルギーを大量に消費してしまいます。よって潰瘍性大腸炎の方はカロリーをなるべく多くとるように心がけてください。
まずすぐにエネルギーに変わってくれるのがご飯やパンなどの主食です。白米や食パンなどは問題なく食べられますのでエネルギー補給のためにしっかりと食べましょう。ただし玄米や全粒粉・ライ麦などで作られたパンは消化がよくないので控えましょう。
バターは動物性脂肪分が多いので避け、植物性のマーガリンを使用するのがおすすめです。デニッシュやクロワッサンのようなパンはバターを多く使用しているので避けて下さい。
おかずとしては、肉類は脂肪分の少ない赤身の部分を食べるようにします。魚の脂肪分は肉類とは質が違いますので、避けなくても大丈夫です。ただしフライになったものなどは控えましょう。
野菜ではなるべく柔らかいもの、不溶性食物繊維のないものを選びます。また生野菜よりも茹でた野菜の方が消化がよいです。どうしても野菜不足気味だと感じたならば野菜ジュースを活用するのもおすすめです。ミキサーを用意して手作りするのもよいでしょう。
果物はバナナやりんご、桃などが消化がよいです。柑橘類は皮の部分の消化が悪いですが、ゼリーならば問題ありません。
そして水溶性食物繊維を多く含む食物を食べるようにしましょう。こちらは不溶性食物繊維とは違い水に溶けるので、大腸を傷つける心配がありません。食物繊維は本来、便秘を防いだり代謝を促すなどの重要な役目を持つものです。ぜひとも水溶性食物繊維を活用しましょう。
さらにヨーグルトも潰瘍性大腸炎の方にはおすすめできる食物です。乳製品は控えるべきとしましたが、ヨーグルトだけは例外です。乳製品には乳糖という成分が含まれていますが、潰瘍性大腸炎になるとこの乳糖を分解することが難しくなり、下痢などにつながってしまいます。
しかしヨーグルトには乳酸菌が多く含まれていて、乳糖の分解の手助けをしてくれます。しかも乳酸菌は大腸内の環境もよくしてくれるので、潰瘍性大腸炎の方は積極的に活用されるとよいでしょう。
寛解期と再燃期とは?潰瘍性大腸炎との賢い付き合い方
潰瘍性大腸炎の食事には制約が多く大変なのだと思われた方も多いかと思います。しかしここで大切なのが、潰瘍性大腸炎は症状の落ち着く寛解期と症状が再び酷くなる再燃期を繰り返していく病気だということです。
再燃期にはさまざまな注意が必要となりますが、寛解期にはそれほど厳しい食事制限をしなくてもよいというのが多くの医師たちの見解です。もちろん暴飲暴食をしてはいけませんが、再燃期なら食べられない物も寛解期であれば、たまになら食べてもかまいません。
常に食事制限をしているとどこかでストレスがたまってしまいます。ストレスも潰瘍性大腸炎を悪化させる主要な原因ですから、寛解期の間に上手にガス抜きをするのが潰瘍性大腸炎との賢い付き合い方だと言えるでしょう。
まとめ
手強い潰瘍性大腸炎に食事で向き合う!賢い付き合い方とは(後編)
潰瘍性大腸炎の方が積極的にとるべき食物
寛解期と再燃期とは?潰瘍性大腸炎との賢い付き合い方