関節リウマチは、症状が進行すると関節や骨が破壊され変形してしまう病気です。このため治療を行わずに放っておいてしまった場合は、関節破壊の進行が進むと患者のうち半数以上が寝たきりの状態になってしまいます。
しかし長く不治の病として知られた関節リウマチですが、医療の進歩により早期発見をして、適切な治療を行うことで症状の進行を防ぐことが可能になってきています。では具体的に、関節リウマチにはどのような症状があるのでしょうか。
今回は 関節リウマチ の早期から末期までの 症状 についてお伝えします。
関節リウマチの早期から末期までの症状
早期症状
関節リウマチは症状が進行していけば、関節リウマチだとはっきりと分かる病気ですが初期症状だけでは判断しかねる病気です。初期症状としては、発熱、食欲の低下、貧血などが挙げられ、次第に関節炎の症状が見られるようになります。
免疫機能の乱れから発症する病気のため、まずは関節に症状が出る前に小さな症状から出てきます。一方で、数は多くありませんが、急にたくさんの関節が腫れ出して痛みを発症するパターンもあります。
すぐに命に関わるわけではないと誤解することもありますが、治療を受けないでいると関節破壊が進行して、平均寿命も10年ほど短くなってしまいます。
関節症状
関節リウマチは症状が進行すると、関節痛を中心にした症状が現れます。主に朝に体を動かすと体が痛む、朝のこわばりと関節を動かす時の痛み、関節の腫れが代表的な症状です。朝のこわばりとは、寝起きの関節を動かし始める時にこわばって、関節が動かしにくい状態のことをいいます。
しかし関節を使っているうちに、だんだんと楽に動かせるようになります。朝の寝起きが最も関節の動かしずらさを感じるので、朝のこわばりと言われます。朝以外でも昼寝をした後や、長時間にわたり体を動かさなかった後などは、同じこわばりを感じます。
また関節炎は1箇所だけでなく左右対称に症状が発生することが多く、複数箇所で同時に発生します。痛みや腫れの症状は、手首の第2関節に出ることが典型的ですが、右手の親指だけ、左膝だけといったように単関節型と呼ばれる症状もあります。
そして関節炎が進行していくと、関節の骨や軟骨が破壊されていき関節の変形が起こり、日常生活にも支障をきたすようになってしまいます。
関節外症状
関節リウマチは、関節が腫れて痛くなり、変形してしまい体が動きづらくなることが最も大きな症状です。また関節以外の関節外症状も発症するため注意が必要です。まず皮膚ではリウマチ結節や皮膚潰瘍が認められ、皮膚の関節近くの結節や皮膚のの色やつやが変化することがあります。
また心臓や肺に病変が生じることがあり、心膜炎や心筋障害などをの病気を発症することもあります。関節リウマチの症状が見られる場合には、関節のみに注目するのではなく、常に全身の合併症のリスクも考えなければなりません。
また特別なケースで悪性関節リウマチにおいては、治療費の自己負担分が公費で補助されます。悪性リウマチは、心臓、肺、消化管、皮膚などに血管炎が起こり、心筋梗塞や腸梗塞などの症状を引き起こします。
関節リウマチの診断と早期発見
関節リウマチは、病気を早期発見することが出来れば、症状の進行を食い止めることができる可能性が高まります。しかし症状初期においては、関節リウマチと断定する決め手がなく診断が難しい病気です。患者自身と担当する医師が、症状を正確に把握することが大切になってきます。
関節リウマチの診断基準としては、朝のこわばりが1時間以上続く、3箇所以上の関節の痛み、手首の腫脹、指先から2、3番目の関節の腫瘍、左右対称に関節が腫脹する、X線検査で手指にリウマチ変化がある。以上のような診断基準があり複数当てはまった場合には、関節リウマチと判断されます。
末期症状
関節リウマチは末期症状になると、日常生活を送るのも困難になり、介護サービスを受けなければ生活もままならない状態になる方が多くいます。
関節リウマチの末期症状の代表例が骨性硬直です。骨性硬直は、骨同士がくっついた状態のことです。関節リウマチでは、初期症状では軟骨が減ってくるだけですが、末期まで行くと軟骨はほぼなくなってしまい、骨まで破壊されます。
そしてひびが入った骨同士がくっつき、骨が変形していきます。関節リウマチは末期症状になると、治療でも回復することは困難です。出来るだけ早期発見、早期治療することが大事になってきます。
まとめ
関節リウマチの早期から末期までの症状
関節リウマチ
早期症状
関節症状
関節外症状
関節リウマチの診断と早期発見
末期症状