最も多くみられる 気管支炎 の 症状 は咳です。咳がでて何か違和感を覚える、また、痰をともなう場合は、気管支の炎症が考えられます。ウイルス感染による急性気管支炎の 治療 は、鎮咳薬や去痰剤などを用いた対症療法が中心になります。
慢性気管支炎の治療では、ネブライザー吸入療法や体位ドレナージによる気道浄化を実施します。
気管支炎の症状や治療法!
気管支炎とは
気管支炎とは呼吸器疾患の1つで、気管支の炎症です。気管支炎は急性気管支炎と慢性気管支炎に区分されます。また、慢性気管支炎は閉塞性肺疾患(COPD)にも分類され、喫煙や受動喫煙などにより症状が悪化したり慢性化します。
急性気管支炎は急に咳がでたり、全身の倦怠感、胸の不快感などがあります。慢性気管支炎は何度も炎症を繰り返すので喉に大きな負担がかかり、咳、痰が繰り返されます。
今回は、気管支炎の症状や治療法についてお話します。
急性気管支炎とは主症状が咳で、3週間までの気管支炎症を示します。原因の90%はウイルス感染症です。主な病原菌感染症としては、インフルエンザ、アデノウイルス、RSウイルス、肺炎球菌、マイコプラズマ、肺炎クラミドフィラなどがあります。
また、高齢者や抵抗力が弱っている人の場合は、MRSA、トキソプラズマ、カリニー肺炎などがあります。急性気管支炎の先駆症状は風邪症状で、その後咳や痰などの急性上気道カタル症状を呈します。発熱、倦怠感、頭が重いなどの症状も発現します。
急性気管支炎は、去痰剤、鎮咳剤を用い治療を行います。慢性気管支炎とは、咳・痰が2年以上連続し、毎年3ヶ月以上継続するものをいいます。
慢性気管支炎の発症は男性に多く、冬期に増加する傾向があります。慢性気管支炎の症状は、慢性の粘液性痰、呼吸困難や運動時息切れ、チアノーゼ症状、ばち指、頸動脈怒張などです。
慢性気管支炎の治療には、ネブライザー吸入療法や体位ドレナージによる気道浄化を実施します。吸入薬剤としては喀痰溶解剤、気管支拡張剤(β2刺激薬、キサンチン製剤)、抗アレルギー薬、抗生物質、副腎皮質ステロイドなどを用います。
また、起因菌に有効な抗生物質なども使用します。慢性気管支炎の慢性安定期の場合は、咳・痰の軽減、呼吸困難の改善、病状悪化を予防する治療になります。急性憎悪期は至急医療機関を受診し、気管支拡張剤、去痰剤の点滴や酸素吸入などを行います。
発症後3週間以内の気管支炎が急性気管支炎で、多くは1週間から10日以内に治癒します。3週間以上8週間未満は遷延性咳嗽で、8週間以上は慢性咳嗽となります。咳嗽の原因が気管支にある場合は慢性気管支炎になり、治療期間は年単位に及びます。
慢性気管支炎の原因
慢性気管支炎の原因の内的要因には、男性、加齢、外分泌機能の低下、アレルギー素因、呼吸器系素因、自己免疫性疾患などがあり、外的要因としては、大気汚染、喫煙、受動喫煙、有毒ガス、感染などがあります。
特にアレルギーによる慢性気管支炎は気管支喘息、喫煙や大気汚染によるものをCOPDとよばれています。
慢性気管支炎の症状
慢性気管支炎の症状は、激しく断続的な乾いた咳、喀痰、鼻茸、微熱、不眠、うつ状態、喘鳴音、慢性鼻炎や蓄膿症の合併、呼吸困難、意識障害、慢性疲労、目の充血、集中力の欠如などがあります。
炎症部位が気管支の奥深くまでに及んでいる場合が多く、特に、自己免疫性疾患やアレルギーが原因の慢性気管支炎は難治性の疾患になります。
気管支炎の検査
急性気管支炎は、胸部X線検査では異常所見はみられず、白血球の増加、CRP試験で陽性を示します。
また、慢性気管支炎の胸部X線検査では、肺紋理の増強や軌道線状影の出現が、気管支造影では気管内腔不整がみられます。呼吸機能検査では閉塞性肺疾患所見がみられます。
まとめ
気管支炎の症状や治療法!
気管支炎とは
慢性気管支炎の原因
慢性気管支炎の症状
気管支炎の検査