呼吸をすることは、私たちが生きるためになくてはならない生活活動です。その大切な働きを担うのが、呼吸器になります。健康に生きていくためにも大事にしていきたい呼吸器ですが、年齢を重ねると共に機能や回復力が衰えていってしまいます。
高齢者にとって呼吸器の衰えはとても怖いものです。高齢者の 呼吸器 の特徴を抑え、少しでも、病気の予防や改善につなげたいものです。
健康な人生にはかかせない!「呼吸器」について知ろう!!
呼吸器とは
呼吸器とは、身体に酸素を取り入れ、反対に身体から外へ二酸化炭素を吐き出す際に関わる臓器をまとめたものをいいます。
例えば、呼吸の通り道である気管や、外から取り込んだ酸素と体内で排出された二酸化炭素を交換する肺なども呼吸器です。
これらの呼吸器は「上気道」と「下気道」の2つに分かれます。鼻・口から喉仏のあたりまでを上気道といい、気管から肺を下気道といいます。
高齢者の呼吸器の特徴
高齢者の呼吸器の大きな特徴としては、臓器の加齢による変化や活動力の低下です。ものを飲み込む力が弱くなる、呼吸をするための筋力が低下し一度に体内に取り込める酸素の量が減少するなどの症状があります。これらの大きな原因が背中の筋力の低下です。
年齢を重ねていくなかで、多くの方は背中の筋肉が衰え、背筋が丸くなってきます。すると、肺が圧迫され肺の機能低下に大きく影響します。
高齢者に多い呼吸器疾患~肺炎~
高齢者になると、機能の衰えや回復力の低下が原因で若い年代ではそこまで気にすることでもない疾病も重症化してしまい、最悪の場合は死に至る場合もあるため注意が必要です。
特に高齢者に多い呼吸器疾患は「肺炎」です。若年層では1~2週間の安静で治る場合が多いですが、高齢者では死亡率の高い恐ろしい病気の一つです。とくに、肺炎で亡くなる人口のうち90%以上が65歳以上の高齢者であるというデータがあります。
肺炎にはウイルスが原因であるものと、誤嚥が原因で炎症をおこしてしまうものがあります。特に高齢者で多いのは後者が原因の誤嚥性肺炎です。年を重ねるにつれ、ものを飲み込む力が弱るため誤って気道に食物が入り込んでしまい肺炎を起こします。
高齢者の肺炎で注意しておきたいことが、「症状」です。肺炎の症状として一般的には発熱やせきなどがあげられますが、高齢者の場合これらの症状がでない場合もありますので、少しでも異常が感じられたら病院で検査をしてみることをお勧めします。
高齢者に多い呼吸器疾患~その他~
肺炎のほかには肺結核やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)が高齢者に多いといわれています。肺結核は結核菌に感染し発症するといわれていますが、感染しても免疫力が菌に勝れば発症することはありません。しかし、高齢者の方は免疫力が落ちてきているため、注意が必要な病気といえます。
COPDは具体的には肺気腫と慢性気管支炎の2つがあります。肺気腫は肺の中にある肺胞といわれる組織が破壊され呼吸がうまくできなくなる症状です。
慢性気管支炎は原因不明のせきやたんの長く続く症状です。これらふたつはたばこを長い期間吸い続けると起きやすくなるといわれています。
怖い!病気の自己判断に注意!!
呼吸器の疾患は本人が軽症だと思っていても気が付いてみたら重症化している場合が多いといわれています。特に高齢者の場合は一般的な症状が出ない場合もあるので、自分たちで判断するのではなく、少しでも異常がある場合はすぐさま病院へ行き診てもらうことが安心です。
また、呼吸器の老化を少しでも遅らせるためにも、嚥下体操や肺活量を高めるための運動が効果的です。
呼吸器について説明しましたが、これから健康な生活をおくるためにも、呼吸器の特徴を理解して、少しの異常も見落とさないように注意深く自分の身体を観察することが大切です。
まとめ
健康な人生にはかかせない!「呼吸器」について知ろう!!
呼吸器とは
高齢者の呼吸器の特徴
高齢者特有の呼吸器疾患~肺炎~
高齢者特有の呼吸器疾患~その他~
怖い!病気の自己判断に注意!!