コレステロールといえば、身体には悪いもの、病気を引き起こしてしまうものと思ってしまいます。しかしそれはコレステロールの値が高すぎたり、低すぎたりすることに問題があるわけで、コレステロール自体は3大栄養素の脂質の一種であり、ホルモンの原料になる生体には不可欠な物質です。
今回は、 コレステロール が 低い 場合の身体への影響などについてご説明します。
コレステロールが低い場合の身体への影響と数値改善法(前編)
コレステロールとは?体内の役割について
コレステロールはたんぱく質、炭水化物とともに3大栄養素の脂質の一種なのです。60兆個あるといわれるヒトの身体の細胞の細胞膜は、たんぱく質、リン脂質とコレステロールが全てに含まれており、細胞膜の流動性を調節する働きをしているのです。
コレステロールは脳と神経系に多く、成人の体内コレステロールの1/4が脳に、神経系の全体に1/3が集中しています。
脳の情報を身体の各部位に伝達するためにはコレステロールが不可欠です。神経細胞が電線だとすると、コレステロールは神経線維を覆う絶縁体の役割をしています。
また、コレステロールは副腎資質などが合成するステロイドホルモンの原料です。副腎皮質ホルモンが不足すると、疲れやすく食欲が低下します。
もう一つ、コレステロールは胆汁酸の原料であり、脂肪の消化・吸収に関与しています。このように、コレステロールは私たちにとっては、必要不可欠な物質です。
悪玉コレステロールと善玉コレステロールの違いについて
コレステロールは悪玉コレステロールと善玉コレステロールと一般的には呼ばれています。役割が違うだけで、悪いとか良いとかいうものではありません。
悪玉コレステロール(LDL)の役割は、肝臓から血管にコレステロールを運搬することです。運ばれたコレステロールは血液から全身に流れます。
善玉コレステロール(HDL)の役割は、血液中に残ったコレステロールを回収して肝臓に運ぶ役割をしています。
つまり、悪玉コレステロールは運搬役で、善玉コレステロールは回収役です。
コレステロールが低い場合の病院での対処の現実とは
コレステロールが高い場合には、薬物療法、食事制限、生活習慣の改善、運動療法などなどいろいろな治療が施されます。
しかし、コレステロールが低い場合においては、日本の病院では指導はほとんどみられません。血中のコレステロール値が低くて生命の危険にさらされることはないと思っている先生が多いというのです。
しかし、前述したとおり、コレステロールはひとが生きていくうえで必須のものであり、必要不可欠です。コレステロールが低いということは、免疫力などを低下させ、体力も減退し、その結果、大病になる可能性があるということです。
コレステロール値が低い場合には、自ら改善策を見つける必要があります。
まとめ
コレステロールが低い場合の身体への影響と数値改善法(前編)
コレステロールとは?体内の役割について
悪玉コレステロールと善玉コレステロールの違いについて
コレステロールが低い場合の病院での対処の現実とは