歳をとるにつれ体のあちこちに、いろいろな症状や欠陥が現れます。自覚症状がありすぐにそれと判る場合は病院へ行くなどして自分で対処することができますが、中には怪我をしたり病気になるまで気がつかないものもあり、大惨事になることがあります。
ここでとり上げる骨粗しょう症と呼ばれるものも気がつかないまま進行して大怪我につながる怖い成人病の一つです。では一体、 骨粗しょう症 とはどの様な病気なのでしょう。その正体を明らかにするとともに予防と対策についても触れてみたいと思います。
骨粗しょう症とは?その予防と対策
骨粗しょう症
骨粗しょう症とは加齢などによって骨密度が低くなり、もろくなって骨折しやすくなる病気です。男性に比べ圧倒的に女性に多い病気です。
骨粗しょう症になると大腿骨などを骨折し、歩行困難から寝たきりになったりします。他にも手首や脊椎、上腕骨近位部といった物を持ったり体を支えたりするのに必要な部分が骨折しやすくなります。
骨粗しょう症になる原因
骨粗しょう症はその原因に「原発性骨粗しょう症」と「続発性骨粗しょう症」があります。前者は病気とは関係なく主に加齢や閉経にともなってなるもので後者は病気やその治療に使われる薬がもとでなる骨粗しょう症です。
「原発性骨粗しょう症」のほうがはるかに多く、閉経後の女性ホルモンの分泌の低下が骨密度を低くさせるため男性に比べて圧倒的に女性に多いという特徴があります。他にも栄養不足や喫煙したり身体を動かさないで生活していたりすると骨密度の低下を招きます。
年齢と骨量のバランス(原発性骨粗しょう症)
新陳代謝により古い骨は吸収され新しいものに代わります。そのとき新しい骨の生産が間に合わないと骨量の少ないスカスカの骨になります。そういった骨はもろく、重さに耐えられないため骨折してしまうのです。
骨密度は18歳頃をピークに50歳前後から低下が始まります。女性の場合、閉経後の体の生理的な変化により壊れた骨の吸収速度が速まります。その結果、骨形成とのバランスが悪くなり骨粗しょう症になります。また体を動かさなかったり無理なダイエットをしたりするとさらに骨密度の低下が進みます。
続発性骨粗しょう症
内分泌疾患や慢性腎臓病、肺気腫、糖尿病といった病気を抱えていると骨粗しょう症になりやすいことが解っています。また、ステロイド薬などの長期服用も原因にあげられます。
生活習慣病などで骨細胞の悪化が進みますと骨量が減るだけでなく骨質も劣化するため骨密度が足りているのに簡単に骨折すると言った事例も報告されています。
骨粗しょう症の症状
骨粗しょう症になってもほとんどの人が気がつかないまま生活しています。その症状ですがまったく無いわけではありません。中でも「背が低くなった」「背中がまるくなった」「背中や腰に痛みがある」などは代表的な症状で、骨がもろくなり脊椎に圧迫骨折が起きている可能性があります。
手足などに部分的な痛みがあるなどささいな事でも骨粗しょう症を疑ってみる必要があります。
予防と対策
加齢による骨粗しょう症を予防するためには毎日の食事に気をくばる必要があります。カルシュウムやビタミンといったよく言われる物だけでなく全体的な栄養のバランスと量の確保が大事です。
そういった食事を心がけることで骨形成が進み逆に骨の吸収速度を遅くすることができます。代謝のバランスが改善され結果として骨粗しょう症が進まなくなります。
また、骨に負荷をかける必要があることからウオーキングやジョギングなどの運動をします。、体操や散歩といった軽いものでも効果があります。喫煙や過度の飲酒をやめ内臓脂肪を減らす努力をします。
動脈硬化や高脂血症などの予防はそのまま骨粗しょう症の対策にも当てはまります。歳をとって要介護の体にならないためにも、今から生活習慣を見直しましょう。高齢になってからでもけっして遅くはありません。
まとめ
骨粗しょう症とは?その予防と対策
骨粗しょう症
骨粗しょう症になる原因
年齢と骨量のバランス(原発性骨粗しょう症)
続発性骨粗しょう症
骨粗しょう症の症状
予防と対策