狭心症は怖い病気です。酷くなると心筋梗塞に進行します。 狭心症 は心臓が不具合を起こしている状態のことですが、いろいろな予兆や 前兆 があり、それを見逃してはいけません。ごく稀ですが全く前兆がない場合もあります。それらの予兆、前兆をまとめてみました。
狭心症の前兆はさまざま、胸痛は心臓のSOSです
胸痛や胸の圧迫感は心臓のSOSです
心臓は人間にとって、最も大事な臓器です。車のエンジンと同じで、体を機能させる中心的な働きをします。心臓は生きている限り、休むことなく動き続け、1日24時間、365日、1日に10万回、1年では約3,700万回も収縮と拡張を繰り返します。
心臓から送り出される血液は1分間に約5Lです。これで、全身にくまなく血液を送り届けて、人間の生命が保たれています。
この生命にかかわる心臓にエネルギー源となる血液を送り込むのが冠動脈というパイプです。心臓の表面を冠のように覆っていることから冠動脈と呼ばれます。身体の全ての器官が酸素と栄養素を含んだ血液を常に必要とすると同様、心臓の筋肉自体も豊富な血液を必要とします。
そしてまた、老廃物を血液中に放出します。この心臓に血液を届けるのが冠動脈です。この冠動脈に、何らかの原因で冠動脈の血管壁にコレステロールなどが溜り、動脈硬化が進んで血管(パイプの)の内壁が狭くなって、血液の流れが悪くなり、十分に流れなくなります。
そうすると、心筋細胞(心臓の細胞(筋肉))に必要な血液が不足して(心筋虚血という)心臓が不具合を起こしてSOSを発します。そして、胸痛や胸の圧迫感が出ます。これが狭心症です。
狭心症の前兆、症状はさまざまです
狭心症は発作が起きても3分から長くても15分くらいでおさまり、何もなかったように元の状態に戻ります。もしも15分経っても発作がおさまらないようであれば、心筋梗塞の恐れがありますので、救急処置が必要となってきます。
狭心症の前兆、症状はさまざまです。人によって異なります。
左側の胸の辺りが痛い
胸の痛みが3分くらい続く、あるいは締め付けられるような感じがする、圧迫感がある、物が詰まって降りてこないような感じがする。これが一般的で最も多い前兆であり、症状です。
右の胸辺りが痛い
左の胸が痛いのか、右の胸が痛いのかはっきりしない場合もあります。右の胸が痛いように感じる場合があります。
胸部圧迫感
胸部圧迫感があり、これが左肩、左手、あご、そして心か部(上腹部、みぞおち)に痛みが出ます。
背中の痛み
この症状も多く見られます。
左腕のしびれ
左腕にしびれと痛みが出る場合もあります。これを肩こりと錯覚する場合もあります。左腕の内側から小指、薬指にかけて痛さが出る場合もあります。
その他
胸やけ、意識障害、そして歯が痛む場合もあります。
狭心症の予兆
運動した時や、急に寒いところに出た時に心臓に負担がかかって、突然胸が苦しくなるのが一般的な予兆ですが、呼吸が苦しく、冷や汗が出て、吐き気や嘔吐がある、胃が痛い、などの予兆があったら、これは狭心症の疑いがあります。
吐き気や嘔吐は心筋梗塞の疑いもありますので、至急医療機関に行って診察を受けましょう。
狭心症の予兆チェックをしてみましょう
- 運動不足
- 胸痛が続く
- 高血圧
- 糖尿病
- 飲酒が多い
- 夜食、間食がある
- 水分をあまり摂らない
- ストレスが溜り易い
- 睡眠時間が短い
これらの中で2つ以上該当する人は狭心症の可能性があり、予備軍かもしれません。
不規則な生活をしている人を含めて、一度狭心症の検診を受けてみましょう。
予兆、前兆のない狭心症
安静時狭心症と言って、何の前触れもなく、何らかの原因で冠動脈が痙攣して動脈が細くなり閉塞を起こす狭心症です。往々にして発見が遅くなり、自覚症状がないまま、朝を迎えて死亡している例もあります。非常に怖い病気です。
これに対して労作狭心症があり、これが最も一般的な症例の多い狭心症です。急いで歩いたり、階段や坂道を登ったり、あるいは何かで興奮した時に、胸が締め付けられる、あるいは、押さえつけられるような圧迫感を感じる。(上記)少し休むと元に戻る。これが労作狭心症です。
まとめ
狭心症前兆はさまざま、胸痛は心臓のSOSです
胸痛や胸の圧迫感は心臓のSOSです
狭心症の前兆、症状は様々です
狭心症の予兆
狭心症の予兆チェックをしてみましょう
予兆、前兆のない狭心症