mciをご存知ですか? mci とは、軽度認知障害のことです。認知症は高齢の方とその家族にとって大きな問題になりえます。認知症とmciは関係があるのでしょうか?気になるmciについてご説明いたします。
mci軽度認知障害と認知症の関係とは?
mci・軽度認知障害について
mciとは、Mild Cognitive Impairmentの略で軽度認知障害のことをさします。軽度の認知症の場合もmciと言われることもありますが、本来は認知機能になる前の段階をmciと呼びます。mciという言葉以外に「認知症予備軍」ともいうことがあります。いずれにしても医師がその診断を下します。
医師の診断基準は、5つあると言われます。
- 本人および家族からの指摘
- 老化や知的レベル以外での記憶障害がある。
- 日常の生活はできている。
- 全般的認知機能は正常である。
- 認知症ではない
これらに当てはまる場合に、mciと診断されます。
mci軽度認知障害と認知症の違いは?
mciが潜在的な認知症予備軍です。軽度の認知機能障害なので、認知機能が正常とは言えませんが、認知症まで認知機能が低下していない状態です。そのため多少の物忘れなどがあっても自立した日常生活をおくることができています。
対して認知症は、脳の神経細胞が壊れるなど理由で認知機能が著しく衰え日常生活に支障をきたしている状態をさします。
mci軽度認知障害の診断はどんなもの?
「何か、おかしいな」と気になったら、まず自宅でできる簡易セルフチェックテストがおすすめです。
その結果はあくまで目安であり診断ではありません。チェック結果を持って専門医に診断をうけるとスムーズです。あわせて日常生活で気になった様子は問診の際に必要になるので、細かいことでもメモしておきましょう。
主な受診内容は、本人と家族への問診、MMSIテスト等、身体検査です。場合によってMRI・CTスキャンを行います。医師によって検査の内容は異なります。実施している医療機関が限られていますが血液検査でもmciが分かるようです。
mciと診断されると、治療をすることになります。認知症でなかったからといって放置は禁物です。
mciは治療により回復することがありますが、自然に良くなることはありません。何もしないと認知機能の衰えが進み認知症を発症することになります。データーによると、65歳以上の4人に1人がmciではないかと言われています。
認知症を発症しないためにも、予防が大切です。治療は薬の服用や低下している認知機能に対してトレーニングを行います。また医師の指導のもと生活改善や食生活の改善を行います。
早期発見が重要、mciのうちに対応できます
認知症は病気であり、老化とは異なります。年相応の物忘れと思わず、認知機能の衰えが気になったらmciを疑いましょう。Mciと診断されても、必ずしも認知症になるとは限りません。けれど何もしない場合は、認知症になる確率が上がってしまいます。
認知症には、アルツハイマー型認知症をはじめ前頭側頭型認知症やレビー小体型認知症などがあります。
mciには、「健忘型mci」と「非健忘型mci」の2つの型があります。「健忘型mci」はアルツハイマー型の認知症に進行します。
「非健忘型mci」は前頭側頭型認知症やレビー小体型認知症に進行すると言われています。mciの診断で、どの型の認知症になるのかも分かる場合があり、対応ができるのです。
ひと昔前は、生活に著しく支障が出てから診断を受けていたので、素人が見ても認知症だと思ってから診断される傾向にありました。認知症となると介護の負担も大きくなります。そうなると本人も家族も不安で辛い思いをします。
今でも認知症は、完治することがない上に治療の難しい病気です。けれど研究も人々の意識も高まっています。現在、認知症についてはなってから対応するではなくなる前に対応することができるようになりました。
認知症は老後の生活を大きく変えてしまう重大な疾患です。病気が原因である場合になりますが、治療可能な認知症もあります。医師の診察によってわかるmciなので早期受診、早期発見が重要です。
まとめ
mci軽度認知障害と認知症の関係とは?
mci軽度認知障害について
mci軽度認知障害と認知症の違いは?
mci軽度認知障害の診断はどんなもの?
早期発見が重要、mciのうちに対応できます