近年、 めまい 外来 という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。厚生省の国民生活基礎調査では240万人の人がめまいに悩まされているといいます。めまいの症状から、大きな疾病が見つかることもあるので意外と侮れないのがめまいです。
しかし、そんなめまいやめまいについて知らないことが、まだまだあります。また高齢化に伴い、めまい外来に対する需要は高まっています。今回は、そんなめまいとめまいの外来について説明します。
意外と知らない?~めまいとめまい外来について~(前編)
- 目次 -
めまいの症状
めまいの症状は、身体のバランス感覚をつかさどる三半規管や、耳石管、前庭神経、脳幹、視床、大脳皮質のいずれかの場所に障害が生じることで「身体が回っているような感覚」や「立ちくらみ」のような感覚に陥ることをいいます。
めまいの種類ですが、回転性、動揺性(浮遊性)、眼前暗黒間(立ちくらみ)の3種類があげられます。
めまいの種類からわかる疾患
では、具体的にこのめまいからどういった症状とどんな疾患が疑われるのかを説明します。
まずは、回転性のめまいについてですが、症状として「グルグル回っている感じ」、「周囲が回っているように見える」などの症状があります。これは、耳による異常が主な原因といわれています。
例えば、理学療法によって良くなる良性発作性頭位めまい症(りょうせいほっさせいとうい)は、内耳の前庭にある耳石がはがれることによって起こる回転性めまいなどがあげられます。このめまいは、医師の指導の下身体や頭を動かすことで耳石を元の場所に戻すことで改善されます。
回転性めまいによる症状ですが、難聴、耳がつまった感じ、耳鳴りなどがあり、放っておくと本当に難聴になってしまいます。
また、極稀に脳出血や脳梗塞の脳疾患でも起こる症状ともいわれています。もし、このような症状があった場合は、メニエール病、前庭神経炎、外リンパ中耳炎などの病気があるかもしれません。
次に、動揺性(浮動性)めまいですが、これは脳による疾患が原因といわれています。
症状として、「まっすぐ歩けない。」、「フラフラする。」、「姿勢がまっすぐ保てない」などの症状があげられます。このめまいに伴う症状として、頭痛、神経性の運動まひ、フワフワする浮遊感などがあげられ、脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、脳への血流不全などの病気が疑われます。
次に、立ちくらみ(眼前暗黒感)ですが、全身性の病気の可能性があり、特に高齢者に多い疾患といわれています。
症状として「立ち上がるとクラッとする」、「目の前が暗くなる」、「失神が起こる」などがあります。ストレスや高血圧や低血圧、不整脈、低血糖、貧血など、心疾患や糖尿病といった病気も疑われます。
このように、めまいの症状によって、さまざまな疾患や病気がわかることがあるので侮れないのです。めまいが頻繁に起こるようなら、一度、病院に行き、病状が進行しないように心がけることが大切です。
まとめ
意外と知らない?~めまいとめまい外来について~(前編)
めまいとは?~めまいの種類と症状~
めまいの種類から分かる症状