メラノサイトが悪化した皮膚がんがメラノーマです。皮膚・爪などに発生します。痛みや炎症・出血がある場合は、メラノーマを疑う必要があります。
がんの進行とともに腫瘍が神経にまで達すると、強い 痛み が生じる場合があります。 メラノーマ のほかに同様な症状を呈するものに、有棘・基底細胞がんがあります。
メラノーマで痛みがでる訳は?
メラノーマの種類
悪性黒子型黒色腫など4種類のメラノーマがあります。進行の遅い末端黒子型黒色腫は、治癒率も高くなります。
40~50歳代の日本人に多発しているタイプで、掌や足の裏・爪など身体の末端部分に発生します。表在拡大型黒色腫は、母斑細胞から起こります。
近年増加傾向にある皮膚がんです。結節型黒色腫は、早い進行性で、転移性があり、悪性の強い皮膚がんです。
全身どこにでも発症し、初期には黒・白っぽい皮膚の盛り上がりが起こります。進行が早いので、皮膚表面から深部に移行し手遅れの場合があります。
高齢者に多く発症率が少ない悪性黒子型黒色腫は、比較的進行速度が遅く、治療で完治する確率も高くなります。
今回は、メラノーマの症状などについてお話します。
メラノーマの完治には、早期発見・治療が必要です。この場合の5年生存率は95%以上になります。メラノーマの初期症状を注意深く観察するなど、早期発見が重要です。
急な黒子の発生、痛みがあり、黒子の隆起速度や黒色への変化速度が早いなどの症状には、十分な注意が必要です。
大きさが6mm以上のメラノーマは要注意で、リンパ節転移で肺、肝臓、脳や痛みがでる骨などへ転移の恐れがあります。
がんが進行し、腫瘍が神経にまで広がると、強い痛みを感じる場合があります。神経浸潤は、メラノーマや有棘細胞がんで起こります。
最近、免疫細胞ががん細胞を攻撃し、メラノーマ増殖を抑制する免疫治療薬オプジーボや阻害剤のゼルボラフ、トラメチニブなどが開発されていますが、メラノーマは早期発見、転移前の手術などの早期治療が重要な疾患です。
メラノーマの早期発見
メラノーマの早期発見で注意するポイントは、30歳以降に黒子やシミができたとき、その黒子などが短期間で成長し、大きさが6mm以上ある場合、濃い黒っぽい色や薄い茶色の部分など、黒子の色にばらつきがあったり、左右対称ではなくいびつな形をしている場合、爪に黒い線が発現したり、爪が急に割れた場合などは注意が必要です。
メラノーマの症状とがんステージ
メラノーマの症状で、表皮のみに分布している場合はステージO期のがんです。
転移がなく腫瘍の深さが1mm以下、潰瘍のない腫瘍で厚さ2mm以下の場合は、ステージI期の早期がん、転移がなく深さが1mm以上で、厚さが2mmを超えて潰瘍がある場合は、ステージII期の軽症がんです。
腫瘍の厚さとは無関係に内臓転移がなく、最初に転移するセンチネルリンパ節に転移があれば、ステージIII期の中期がんになります。
基底細胞がんなど
基底細胞がんは、転移することはほとんどないといわれています。鼻などの顔面に発生する黒色腫瘍です。イボと勘違いされる表皮細胞がんに、有棘細胞がんがあります。
日光角化症などから同がんに進行する場合があります。顔・手の甲などに発生し、部位の表面がべとついたり、かさぶたになったりします。
表皮内に在中する有棘細胞がんが日光角化症といわれ、皮膚がんの初期のものです。通常、老化のシミよりも赤く、乾燥しています。
有棘細胞がんのステージ
有棘細胞がんは、顔や手などに発生します。神経浸潤になると強い痛みを感じます。
皮膚がんは、O期~IV期の5ステージにわけられています。
ボーエン病など、がん細胞が表皮在中の場合がステージO期です。真皮、真皮から皮下組織に在中し、腫瘍大きさ2cm以下がステージI期で、大きさ2cmを超えた場合がII期です。
腫瘍が皮下組織外の筋肉、軟骨などに及んでいる場合や、同腫瘍近傍のリンパ節に転移がある場合がステージIII期です。
内臓などに遠隔転移している場合はステージIV期です。
まとめ
メラノーマで痛みがでる訳は?
メラノーマの種類
メラノーマの早期発見
メラノーマの症状とがんステージ
基底細胞がんなど
有棘細胞がんのステージ