末端黒子型 メラノーマ は、手足やその裏などに発生します。その 症状 には、 爪 に黒い縦線やシミがあらわれることがあります。
シミが悪化すると爪全体が黒くなり、爪の変形や爪組織細胞が破壊されることもあります。線状に黒くなる爪メラノーマには、自覚症状はないようです。
メラノーマやアジソン病などは、爪に黒筋が発生します。自覚症状がみられる場合は、臓器などに転移している場合があります。
メラノーマの症状は爪にでるの?
メラノーマ
メラノサイトの悪性化した皮膚組織がメラノーマです。メラノーマの約30%が、色素性母斑から発症してます。
メラノーマ発症部位は、手、足、爪が最も多く、外陰部、口粘膜などにもみられます。かならずしも、紫外線がメラノーマの主原因ではないようです。
また、メラノーマの発症は、60~70歳代にピークがあります。メラノーマは肺やリンパ節などへの転移が速く、転移前の早期診断・治療が重要です。
今回は、爪に発生したメラノーマの症状などについてお話します。
爪に縦線が入る原因は、老化現象、乾燥、爪甲萎縮症などの遺伝、栄養バランスの偏り、過度なストレス、黒子や内出血、そしてメラノーマがあります。
通常、爪甲色素線条は良性ですが、悪性の場合は表皮のメラノサイトががん化します。
色に濃淡さが生じたり、太さや間隔も不規則になったり、線だったものが三角形のように根元まで広がったりします。
メラノーマでは、爪に薄黒い線が発現します。黒子は大きくいびつに盛り上がります。進行したメラノーマは、リンパ節や内臓にも転移し、身体の重要な臓器に霜害を与えます。
爪母にメラノーマが発生すると、爪は黒っぽくなります。爪の成長とともに爪に黒い縦線がみられます。爪周囲の皮膚に黒い色素が染みでてきたり、潰瘍を形成することもあります。
自覚症状がみられる爪メラノーマでは、転移の可能性があります。早期の診断・治療が必要です。爪メラノーマの原因は、刺激や紫外線への暴露などが考えられています。
メラノーマのステージと治療
CT・PETなどの画像検査が、メラノーマの診断に用いられます。メラノーマの早期発見により完治が期待できます。
メラノーマがリンパ節に転移した場合(ステージIII)、そのリンパ節の全摘には、リンパ節郭清手術を行います。
手術後再発の可能性がある場合は、ダカルバジンなどの抗がん剤を用いたDAV療法、インターフェロンβを併用したDAV-Feron療法があります。
完治することはなく、死亡率も80%に及びます。
ステージIIIの5年生存率は、IIIA期で79%、IIIB56%、IIIC47%となっています。ステージIVの5年生存率は10%といわれています。
最近では、オプジーポ、二ボルマブ、べムラフェニフブ、トラメチニブなどの新しい治療薬による免疫・抗がん剤療法があります。
免疫療法は、抗がん剤治療より正常細胞に与える影響が少ないのが特徴です。
ページェット病
ページェット病は、外陰部、乳房、肛門などに発生する皮膚がんで、高齢者に多く発症します。皮膚が赤かくただれたり、大きくなったりシミの沈着などがみられます。
湿疹の症状に似ていますが、ステロイド薬は効果がみられないといわれています。この皮膚がんの初期は表皮内がんですが、進行にともない臓器などへ転移します。
ボーエン病
皮膚がんの表皮内病変の1つに、ボーエン病があります。爪に発生すると爪縁に縦線などがみられます。がん細胞が真皮にまで達すると、臓器などへ転移する場合があります。
赤い湿疹が発現したり、薬効が得られないなどの場合は、皮膚科の受診が必要です。
メラノーマの予防
メラノーマの高い発生リスクになることから、特大の黒子(20cm以上)を有する場合は、あらかじめ黒子の切除が推奨されています。
日焼けは、皮膚がんの原因や皮膚の老化をうながします。度を超した日焼けを避けることは、メラノーマの予防につながります。
まとめ
メラノーマの症状は爪にでるの?
メラノーマ
メラノーマのステージと治療
ページェット病
ボーエン病
メラノーマの予防