水虫は悪化すると治りにくいだけでなく水虫の原因菌である白癬菌が深く侵入した場合、最悪は足を切断することにもなりかねない恐ろしい病気です。 水虫 の可能性を目視と 症状 から推測し、治療の第一歩である受診へのきっかけとなるよう詳しく解説します。
水虫と気がつきにくい5つの症状
小さな水膨れができる
「水膨れ」は一番有名な水虫の症状で「水虫」の名前の由来にもなった症状です。水膨れの大きさは2ミリ程度で足の側面や土踏まずなどが好発部位です。
最初の症状は赤みを帯びた小さな水膨れが複数個できることから始まり、強いかゆみをともないます。水膨れの症状が進むと皮膚の乾燥も始まりますが掻き壊さないように注意が必要です。水膨れを破いたり皮をむいたりしてしまうと、そこから菌が入り化膿し腫れ上がることがあります。
最悪、リンパ管炎になるおそれもあるため水膨れはつぶさないことが原則です。水膨れの中の水には菌はないともいわれていますが、一定の大きさになると菌が増殖している可能性は否定できません。自分でつぶさずに皮膚科を受診し処置をしてもらうようにしましょう。
また水膨れとともに痛みを感じた場合は菌が奥まで入っている可能性があります。病院で水膨れになっている皮膚の一部を取り、検査を必要とすることもあるため前日は患部を清潔に洗って薬をつけない状態で速やかに受診してください。
びらんができる
びらんは水虫が足の指の間にできたときによくみられる症状です。びらんは皮膚が浅く欠損した状態のことで、欠損した部分が赤くジクジクとふやけた状態になり強いかゆみの症状があれば水虫によるびらんである可能性を考えます。
好発部位は隙間が少なく通気性が悪い小指と薬指の間です。ただ、かゆみをともなう似たような症状で、足の裏や手のひらにも水膨れができる湿疹や掌蹠膿疱症という慢性の病気もあります。
これらの病気は水虫とは全く違う治療を必要としますので、びらんの症状が長引く場合は皮膚科を受診し早めに診断を受ける必要があります。
足底が固くなる
足底が固くなる症状は最も水虫と気がつかない症状の代表です。皮膚が白っぽくなりボソボソとはがれ、足底やかかとが乾燥したかのようにカサカサになり固くなります。見た目はあかぎれやヒビの症状ととても似ています。かゆみは最初のうちはあっても一定期間を過ぎるとあまり感じません。
年齢とともに固くなることは当たり前と考え放っておく人が多い症状ですが、かかとだけに水虫の症状があらわれることはないため、かかとの乾燥肌とは容易に区別することができます。
固くなった皮が剥がれ落ちて人にうつるので、この症状の水虫が一番人にうつしやすいタイプです。
爪が変形する
爪が水虫になったときに起こる症状が爪の変形です。水虫に気がつかずに放置していると爪にまで感染は広がります。爪が厚くなりボロボロになってきたら水虫を疑います。
爪にまで感染が広がると塗り薬だけでは完治が難しくなりますので、爪に異変が起きる前に治療を開始することが大切です。
変形した爪は水虫が治ってももとに戻ることはありません。また、爪以外の水虫を治しても爪に水虫が残っている場合は再び水虫が広がります。治りにくい水虫の症状に悩んでいる人や水虫の再発を繰り返している人は爪の形に異常がないか確認してみてください。
フケが増えて髪が抜ける
頭皮に水虫ができたときの症状はフケと脱毛です。頭部の水虫は「しらくも」ともいいます。強いかゆみとともに大量のフケが出始め、頭皮は赤く炎症を起こし炎症を起こした毛穴の毛髪は抜けてしまいます。
髪が抜けたあとの皮膚は白く乾燥しているようにみえます。また、抜けた箇所が円形にみえることから円形脱毛症と勝手に判断してしまう人も多い症状です。
頭皮の水虫は蒸れと暑さがかゆみの引き金となり、掻くことで症状は広がるため頭皮は常に乾燥させ清潔に保つように心がけなければなりません。
現代では頭皮の水虫は減ってきた症状ではありますが、常に帽子をかぶっている職業や運動部の若者の間では現代でも珍しくない症状でとても治りにくい水虫の一つです。
最近は服薬のほかにも水虫用のシャンプーなど手軽に使えるものも多くあります。かゆみとフケが気になったら早めの受診が大切です。
まとめ
水虫と気がつきにくい5つの症状
小さな水膨れができる
びらんができる
足底が固くなる
爪が変形する
フケが増えて髪が抜ける