ものもらいは、菌の感染により炎症が発生し、目が腫れる麦粒腫(ばくりゅうしゅ)と、皮脂を分泌する皮脂腺の詰まりが原因でしこりのできる霰粒腫(さんりゅうしゅ)の2種類があります。
今回は、2種類の ものもらい の原因から、見分け方、 治し方 をご紹介いたします。
まずは自分で ものもらいの治し方
麦粒腫とは
痛みのあるものもらい
ものもらいの種類は2種類あります。まずは、症状から自分のものもらいがどちらかを把握します。
1つめのものもらい、麦粒腫は、菌に感染することで起きます。原因となる菌は黄色ブドウ球菌という誰でも持っている菌です。
普段は問題とならない菌ですが、菌が増加しすぎた場合や、傷に菌が感染した場合、免疫の低下による菌の感染などにより、麦粒腫のものもらいになります。麦粒腫の症状は、赤み、痛み、全体的な腫れ、目やになどが代表的なものになります。
霰粒腫とは
痛みのないものもらい
2つめのものもらい、霰粒腫はまつ毛の生え際、マイボーム腺という皮脂腺の出口が皮脂で詰まり、炎症が発生、肉芽腫という塊ができることで起きます。
霰粒腫の症状は、まぶたにドーム状のしこりができる、こりこりとした固いしこり、腫れが1週間以上たっても引かない、痛みがない、などが代表的なものになります。霰粒腫に菌が感染、麦粒腫を併発することがあります。
麦粒腫の治し方
早く治したい時は
菌による炎症で発生する麦粒腫のものもらいは、なにもしなくても1週間程度で菌が減り始め、自然に治っていきますが、今回は、早く治したい時に試してほしい5つのことをご紹介します。
1つめは丁寧な洗顔です。炎症を起こす菌のエサとなる汚れや油を、目元をこすらないよう泡タイプの洗顔料でやさしく洗い流します。
2つ目は目を冷やすことです。綺麗な濡れタオルやアイスノンを10分くらい目に当て、冷やします。炎症や腫れ、赤みを引かせ、冷やすのをやめた際には血流を促進することで治りが早くなります。冷やしすぎないよう、1日2回程度がおすすめです。
異常を感じた場合は、中止してください。また、霰粒腫のものもらいの場合には、冷やすと逆効果になる可能性もあるので気を付けます。
3つめは抗菌綿で目を拭くことです。抗菌成分を含む洗浄綿でやさしく目を拭くことで、菌が減り、治りが早くなります。
4つめは、目薬をさすことです。眼科で処方されたものは、抗菌作用が高く有効ですが、時間が取れない場合などは、症状にあった市販薬を使用しましょう。ものもらいと書かれているものであれば、ものもらいに有効な抗菌作用を含んでいます。
種類も多くありますので、その他の効能などを確認し、自分に合ったものを選びましょう。そして、目薬は一度開封すると空気に触れ、菌が繁殖を始めるので、使いきりタイプの目薬がおすすめです。
5つ目は、睡眠です。睡眠により身体の疲れやストレスを解消することで、菌に対する免疫力を上げ、治りを早くします。
霰粒腫の治し方
マイボーム腺の詰まりが原因の霰粒腫は、詰まりを解消することが大事です。病院に行くのが一番ですが、行けない場合、自分で治したい時に試してほしい3つのことをご紹介いたします。
1つ目は、麦粒腫と同じく丁寧な洗顔です。マイボーム腺に詰まった脂が原因で、菌が繁殖し、症状の悪化や眼病の原因となります。汚れや油は顔全体にあるので、目の周りだけでなく全体を丁寧に洗い、きれいにします。
2つ目は、目を温めることです。ホットタオルやアイマスクを使って、40度~42度で15分以上を1日2回おこないます。温度が低い場合、詰まったものを溶かせないのでしっかり温めます。また、痛みや炎症がある場合は、悪化する可能性があるので止めておきます。
3つ目は、目のふちを洗うことです。綿棒に泡タイプのベビーシャンプーを染みこませ、まつ毛の生え際をやさしく擦ります。次に、ぬるま湯で洗い流し、きれいなタオルやガーゼでそっと拭きます。
早く治したい場合は病院へ
霰粒腫は、麦粒腫とちがい、自分で治そうとしても長引く傾向にあります。眼科に行き、切開、膿を出してもらうと治りが早くなります。痛みもないので早く治したい場合はおすすめです。
まとめ
まずは自分で ものもらいの治し方
麦粒腫とは
霰粒腫とは
麦粒腫の治し方
霰粒腫の治し方