高齢者は、体の衰えに始まり、誰もが生活環境が変化する時期が必ずきます。周りに迷惑だけはかけたくない、何とかしたいと思っていても、人は年相応に老いていくものです。
認知症の初期には気がつくことも可能かもしれません。 認知症 の 種類 と 症状 についてお伝えします。
気がつきたい!認知症の症状とその種類とは(前編)
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認知症初期はどんな感じ?
認知症の初期症状では、なぜこの状態になっているのか、何度考えてもわからないといった感じで焦りや不安感を見て取ることができます。
周囲もうっかりした、物忘れだろうと認識される程度で、「認知症」だとは思わないのが一般的です。あの時はなんで思い出せなかったのかと捉えている方がほとんどです。
認知症の初期症状がもう少し進行してくると、同じ行動を繰り返すようになり、今まではできていた家事や畑仕事・作業などが、はかどらず終わらないといった状況が出てきます。
できなくなる事柄が増え始め「加齢による衰え」とは思うものの「認知症の初期」とは思わない方が多いようです。
上手くいかないことが増えてくると、自己嫌悪や自信喪失、他者を避けるようになり症状は進行します。
放置すると誰かに見られている、盗られたなど被害妄想が始まり、家族や近所の人とトラブルを起こすようになってしまいます。
進行してくると、当初の違和感がなくなってくるため、進行してからでは自覚は困難かもしれません。
共通する認知症の症状は?
認知症の種類はいくつかありますが、基本となる症状は共通している点が多いといえるでしょう。
認知症の中核症状としては、自身の若いころの記憶はあっても、近しい記憶や常識的な知識などがすっぽりと抜けてしまう、覚えにくいといった「記憶障害」、時間・場所・日付・人がわからなくなり混乱を起こす「見当識障害」、言葉の意味の理解や、行動の予後の危険性についての予測が鈍くなる「理解・判断力障害」、行動を起こす気力が乏しく「実行障害」、認知症の進行によって見えているし聞こえていても認識ができないために言葉にならない・できない「失語」、体の機能は問題がないのに、正しい動作が行えなくなる「失行」などがあります。
心理症状では、認知症などによって脳機能が低下すると「興奮状態・暴力行為」が出現しやすい傾向にあります。
「妄想・幻覚」症状では、中核症状の記憶障害の影響が強く、記憶の断片的な情報から、被害妄想や誇大妄想などが出現や、あたかもあったような作話で、周囲がトラブルに巻き込まれることもあります。
できない自分を責める、何とかしたい気持ちから焦りや自信がなくなり「不安・抑うつ」の症状が出ることがあります。ごはんも摂らずに寝込んでいるなど、塞ぎがちになると、抑うつ症状が悪化します。
突発的な自殺衝動にも注意が必要です。「不潔行為・徘徊・異食」などの一般的には問題となる行動も心理症状に含みます。
見当識障害の影響を受けている状態ですが、ご本人には意思があっての行動である認識が必要ではないでしょうか。
まとめ
気がつきたい!認知症の症状とその種類とは(前編)
認知症初期はどんな感じ?
共通する認知症の症状は?