近い将来、国内で65歳以上の方の5人に1人の割合で 認知症 患者になると予測されています。そのため、治療、予防方法の研究結果に注目が集まっています。ここでご紹介する アロマ 療法もその一つです。
予防・軽減のために研究されたアロマ療法とは一体どのようなものなのでしょうか?
アロマで効果が期待できる、認知症対策とは?
アロマ療法が認知症になぜ良いのか?
認知症は、脳の記憶機能障害が起こることによって発症します。研究により、認知症はまず記憶をつかさどる神経である海馬(かいば)に直結する、嗅覚をつかさどる嗅神経(きゅうしんけい)が最初にダメージを受けることがわかりました。
アメリカでは、アルツハイマー型認知症患者の多くに嗅覚障害が見られるという研究結果もあります。嗅覚機能は、再生能力が高く、ある香りを嗅ぐことによって刺激を与えられることで回復することがあるそうです。
そのため、その嗅覚のダメージを軽減、修復することによって認知症予防・改善ができるのではないかと考えられるのです。
長年の臨床・研究により認知症にアロマが効くと発表したのは、鳥取大学医学部の浦上克哉教授です。浦上克哉教授の研究結果でわかった回復効果が期待される4つのアロマとはどのようなものでしょうか?
認知症・アロマ療法の4つ香りとは?
ローズマリー・カンファー
集中力が増す効果
レモン
気持ちが高まる効果
真正ラベンダー
安眠効果
オレンジスイート
リラックス効果
これらを昼と夜に組み合わせて使います。
認知症・アロマ療法の方法・注意点とは?
昼と、夜用のアロマが変わります。昼(9時から11時)は、活性作用があるローズマリー+レモン(配合2:1)、夜(19時半~21時半)は、鎮静作用があるラベンダー+オレンジ(配合2:1)になります。
このように、時間をきめて朝晩の香りを変えて使用することで嗅覚への刺激をうながすのです。使用方法は、アロマペンダント、アロマディフューザーを酢用します。
注意点は、天然由来の精油を必ず選ぶことです。配合の手間を省いた認知症アロマ精油も販売されています。いずれも専門店、ネット通販で入手できます。アロマ用の精油は、直接肌や服につけてはいけません。匂いが強いため直接嗅ぐと吐き気や頭痛がする場合があります。
アロマ療法の良い点・悪い点は?
アロマ療法の良い点なんといっても、手軽にできることです。医療による治療と異なり、日常生活に自然な形で取り入れられます。香りを楽しむ、心の癒しにもなりますので認知症予防の対象の方以外にも楽しむことができます。
悪い点は、精油、アロマ用具を揃えるので費用が必要にあります。毎日、使うことで効果がありますので、選ぶ精油によっては高額になります。民間療法になりますので、保険は適応されません。
アロマの使用方法の注意がありますので、管理する人が必要になります。また、使用する本人もしくは同居の方に、低血圧、高血圧、てんかん、妊娠している・可能性がある方には、使用前に医師へ相談が必要です。
アロマ療法を試す価値とは?
認知症の予防方法として期待されるアロマ療法。ここでご紹介したアロマの効果には個人差があります。認知症に効果があると言われても、万能ではありません。期待してしまう気持ちはありますが、あくまでもアロマは家庭でできる予防方法の一つでありそれだけに頼ることは禁物です。
適切に医師の診断も受けましょう。認知症についてのアロマですが日常生活にヒーリングを与える効果もあります。日常生活の潤いとしてもアロマを取り入れてみられてはいかがでしょうか?
まとめ
アロマで効果が期待できる、認知症対策とは?
アロマ療法が認知症になぜ良いのか?
認知症・アロマ療法の4つ香りとは?
認知症・アロマ療法の方法・注意点とは?
アロマ療法の良い点・悪い点は?
アロマ療法を試す価値とは?