認知症は高齢化が進むとともに多くの人が患ってしまう病気です。最終的には寝たきりになり、これまでの記憶も失われてしまう、進行性の病気です。認知症のなかにもいくつかの種類がありますが、最も認知症で代表的なものがアルツハイマー型認知症です。
今回は認知症の中でも、アルツハイマー型 認知症 患者の 寿命 はどれくらい?というテーマをお伝えいたします。
認知症患者の寿命はどれくらい?
高齢化とともに、発症することが多い認知症
認知症は人間が日々を暮らすために必要なあらゆる、能力を司る脳が損傷することで発症してしまいます。脳が損傷する要因は人それぞれ様々で、これまでの生活が原因になることもあれば、遺伝が原因になることもあります。
認知症患者の中でも半数以上を占めるアルツハイマー型認知症は、Bアミロイドタンパクが脳内に蓄積し、神経細胞が損傷することで発症すると言われておりますが、治療方法も確立されていない認知症です。
認知症向けに認められている薬もありますが、症状の進行を抑えることが目的の治療薬が多く、根本的な解決は難しいことが特徴です。
アルツハイマー型認知症の寿命は、初期症状から10~15年
アルツハイマー型認知症は、初期症状が出始めてから段階を経て少しずつ悪化していきます。最初の初期症状の段階では、本人の意識もしっかりとしている状態の中で、軽い記憶障害などが見られます。
自分で置いた物をどこに置いたか分からなくなってしまう、待ち合わせの時間を間違えてしまう、など若い人でもあるようなレベルの記憶障害です。高齢者によくあるようなボケなのか、アルツハイマー型認知症の症状なのか、初期の段階では見分けることが難しいことが特徴です。
発症から3年から5年経過して症状が中期的な段階に進むと、記憶障害も進行し、手先の感覚なども失われていきます。これまで当たり前にできた、食事・入浴・排泄などを行うことも難しくなってきて介護施設に入ることも検討し始めなければなります。
さらに発症から10年近くが経過すると症状は重度になります。記憶障害が進行して、自分が何をしてきた、どのような人間なのかという事さえも分からなくなってきます。難しい作業や仕事もできず、自分がどこにいるのか?という感覚も麻痺していきます。
やがて家族では面倒を見ることが困難になってしまい、介護施設へと入ることになります。症状の進行を和らげるように生活を送りますが、寝たきりとなり寿命を迎えます。アルツハイマー型認知症の症状が発症してから、寿命は10年~15年と言われています。
個人差もある認知症の寿命
アルツハイマー型認知症の寿命は、個人差もあるために一概に言うことが難しいと言われています。またどの段階でアルツハイマー型認知症と発見できたか、により早期から対応できるか、できないかも異なり寿命も異なってきます。
そしてアルツハイマー型認知症だけではなく、その他に疾患を抱えているかどうか?という点で寿命は変わってきます。アルツハイマー型認知症に加えて、その他の疾患を抱えていれば、身体が弱くなっていく速度は早まり、その他の疾患が原因となり寿命を迎えてしまう可能性もあります。
早めに症状が見つかれば対策もうてる!
これまで記述してきたように、アルツハイマー型認知症の寿命は患者それぞれの体力やその他の病気の有無などにより異なるため、おおよそ10年~15年という幅が出てしまいます。
しかし医療技術の発達や介護技術の発達により、初期症状をはやい段階で確認して予防や治療を行うことができれば、健康的に暮らすことができる期間も延ばすことが可能です。
症状が進行すると、本人だけではなく家族にとっても、介護の問題や介護施設に入れるための経済的な問題も出てきてしまいます。何か怪しい前兆が見られたら、アルツハイマー型認知症・その他の認知症かどうかの検査を行い、どのような対策をするべきか考え行動していきましょう。
まとめ
認知症患者の寿命はどれくらい?
高齢化とともに、発症することが多い認知症
アルツハイマー型認知症の寿命は、初期症状から10~15年
個人差もある認知症の寿命
早めに症状が見つかれば対策もうてる!