認知症 の人へ 接し方 というのはその認知症の程度によっても違います。重度ならば重度の接し方、そして軽度ならば軽度の接し方があります。また、人それぞれに個性もあるので、柔軟な考え方で接する事が重要になってきます。
認知症の方とはどういう接し方をすればいい?
要介護度5程度の重度の場合
要介護度というのは、介護の指針を現すもので、1が最も低く、5が最も高いものとなります。
要介護度5程度の重度の認知症になると物事をはっきり認識できなくなり、胎児のような言動を取ったり、酷い場合だと会話が成立しなくなってしまう場合があります。自分が今言った事を忘れてしまうのですね。
そうした人への接し方はとにかく安心感を与える事です。認知症になる人というのは何かしら不安を抱えています。重度になるとその不安を表に出す人が多いです。例えば「殺される」といった妄想や、「物盗られ妄想」、「寂しい」といったような感情など個々によって色々なものを抱えています。
認知症なので嘘を吐いてもいいという事にはなりませんが、認知症になってしまうと言われた事を直ぐに忘れてしまうという特性があります。
そのため、嘘を言ってでも、まずは不安を取り除く接し方をする必要があります。嘘を混ぜたコミュニケーションで、不安になった時に、不安を取り除く事を優先するのです。
若年性認知症などへの接し方
比較的軽度が軽い若年性認知症やその他軽度が軽い認知症というのは、言われた事を中途半端に覚えているので、接し方が難しいです。恨みや妬みなどの感情については物凄い記憶力を持っているのに、自分の都合の悪い記憶は直ぐに忘れてしまうなどの厄介な特性を持った人もいます。
また、こだわりが強く一定の確率で入浴拒否などの不潔行動をとる人もいます。また、認知症の影響で感情の起伏が激しくなったりしている事もあります。施設などで生活する場合は、最も厄介なタイプの認知症です。
接し方としては、なるべくその人のこだわりを叶えるという事です。施設で生活するのならば制約があるので、難しいですが、一般生活を送る上ではその人のしたい事を優先させましょう。
また、どうしてもそのこだわりが日常生活に影響を与える事はあります。入浴拒否などの不潔行動はその典型的なものですね。そうした時は、なるべく論理をしっかり立て、普通の人でも説得できるようなしっかりとした説得力のある説明で、説得する必要があります。
軽度の人は認知症の影響で妄想や感情的になる事が多く、そしてある程度理論が立っている事を言うために、説得するのが難しいですが、根気よく行う必要があります。
その人の個性を尊重する
人は他人の自我を理解して、調和します。認知症の人にはそうした能力が欠けています。直ぐに物事を忘れてしまうという特性上、未来の先まで考えて人間関係を築く事が難しいのです。そのため、認知症の人と接するには認知症の人の自我を尊重した接し方をしなければいけません。
自分の自我は取りあえず封じておいて、認知症の人の事だけを考える接し方をしなければいけません。自己主張をしても、認知症の人は直ぐに忘れてしまいます。それならば、最初からそうした事をしない方がお互いに体力を浪費しません。すれ違う事もありません。
認知症の人への介護疲れというのは、そうした言った事が通じないというところが最も大きいものです。しかし、それをしなければ認知症の人と接する事はできません。
総合的な認知症の人への接し方
認知症の人への接し方としてベストな見本はありません。何故なら、認知症には程度の差があるからです。昨日の事を忘れるくらいで通常の会話ができる軽度のものから、幼児退行して物事を順序立てて喋れない人もいます。個々によって接し方を柔軟に変える必要があるのです。
まとめ
認知症の方とはどういう接し方をすればいい?
要介護度5程度の重度の場合
若年性認知症などへの接し方
その人の個性を尊重する