私たちの多くは、脳出血により家族や友人、同僚を亡くした経験があるのではないでしょうか?昨日まで元気だった人が、突然帰らぬ人となり唖然とした経験があると思います。脳出血は、血管が破れることにより突然発症する発作です。前兆症状もほとんどありませんが血圧が大きく影響しているようです。
今回は、 脳出血 の症状と対処法をご紹介します。
高血圧の人は脳出血に気を付けましょう
なぜ、脳出血は起きるの?
脳出血とは、脳の中の血管が破れ出血した状態をいいます。出血した血液はかたまり血腫をつくり周囲の脳細胞にダメージを与え、圧迫します。そのため感覚障害や意識障害、運動麻痺などの症状があらわれます。
血腫が大きい場合には、頭蓋内圧が高くなり脳ヘルニアを起こし、重症の場合には脳幹部が圧迫され死に至る病気です。
原因はなに?
高血圧を原因とする脳出血は全体の70%を占めます。高血圧の状態が長く続くと脳内の細い血管の壁がもろくなり、その壁の一部がふくらみ小さなコブがいくつもできます。この状態のところに高い血圧が加わると、コブの一部が破裂し脳内に出血がおきます。
どんな症状?
脳出血は、出血部位により症状がことなります。ですが、一般的に突然の頭痛や吐き気からはじまり、片側の手足の麻痺がみられます。出血が多い場合は、意識障害もみられます。
その他では、うまく言葉が出てこない、呂律がまわらない、めまい、ふらつき、物がみえにくいなどの症状があらわれる場合もあります。
予防法は?
まずは、内科的治療により血圧をコントロールしましょう。そして、塩分の摂取量に気を配り、体の大きい方はメタボ対策を行うようにしましょう。
脳出血は、血圧が突然高くなると発作が起こりやすくなります。寒い季節の入浴は、浴室と脱衣所の温度を一定に保ち、お湯はぬるめにし、長時間の入浴は避けましょう。
また、お手洗いでのいきみも血圧が短時間で高くなる原因の一つですので、便秘がちな人はお医者さんや薬剤師さんに相談し便秘の薬を処方してもらいましょう。
発作が起きた場合の対処法
もし、発作がおきてしまったらまよわず救急車を呼ぶことが大切です。脳出血は、1分、1秒を争う発作です。症状が軽い場合は、救急車を呼ぶことがためらわれるかもしれませんが、症状は、初めは軽くても徐々に進行します。そして、その少しの時間差が命の命運を左右します。
発作が起きた場合は、意識障害とともに呼吸障害を伴うケースが多くみられます。注意しなければならない点は、倒れた直後に吐物により窒息すること、そして吐物を誤飲することです。
救急車を待つ間、麻痺した側の体を上にし、顔と体を横にして誤飲を防ぐようにしましょう。そして、頭部を後屈させ下あごを持ち上げ、口をあけて気道を確保してください。適切な処置を施し、なるべく早く専門の病院へ運び適切な治療を受けましょう。
リハビリテーション
症状が不安定な急性期を過ぎるとリハビリテーションを開始します。歩けない、手が動かない、食べ物が上手に飲み込めない、うまく話せないなど思うようにならないことも多いですが、あきらめずに気長にリハビリを続けましょう。
普段から注意すべきこと
普段から血圧の高い方は、一過性ではないしびれや脱力、頭痛や目がカチカチするような症状を感じる場合があります。軽い症状だと感じても、早めに神経内科や脳神経外科のある専門の病院で精密検査を受けるようにしましょう。
年齢が増すと血圧は高くなりがちです。普段の生活から血圧をコントロールするように注意しましょう。また血小板値が低い方は、出血傾向がみられますので頭をぶつけないよう気を付けて生活しましょう。
まとめ
高血圧の人は脳出血に気を付けましょう
なぜ、脳出血は起きるの?
原因はなに?
どんな症状?
予防法は?
発作が起きた場合の対処法
リハビリテーション
普段から注意すべきこと