脳出血 は前触れもなく突然起きるといわれますが、発症した人には多少の 前兆 症状が認められる場合もあるようです。発症してしまえば命の危険や重度な後遺症を免れることが出来ない脳出血、前兆に気づいて速やかに受診し治療を受けることが、その後の人生の明暗を分けることになります。
前兆となる症状を知って、身体に異変を感じたら、気のせいと思わずに必ず病院を受診しましょう。
脳出血の前兆
激しい頭痛がある
脳出血は前触れがなく突然起きることが多く、認められる前兆も少ないのですが、経験した人の中でもっとも多い前兆が頭痛です。激しい頭痛や肩凝りがずっと続いていた、普段は頭痛を感じないのに数週間前から頭痛がするようになったといった場合いには注意が必要です。
普段と違う頭痛や肩凝りが続いていたら、検査をして原因を突き止めておくことが大切です。急に激しい頭痛がおきて嘔吐が伴うようであれば、緊急に病院を受診しましょう。
手足の痺れ
手足が痺れるといった症状も、脳出血の前兆として多く認められます。血栓が動脈瘤にひっかかるなどで脳の血液の流れが悪くなり、痺れや麻痺となって出現します。手で触ると普段と違う麻痺したような感覚や痺れを感じます。大抵、片側だけの手足や口に痺れが出ます。
眩暈がする
眩暈がして立ち上がれない、真っ直ぐ歩いているつもりでも片側に傾いていくといった症状が脳出血の前兆として出現することがあります。
一時的な眩暈ではなく、数時間続く、周りの景色がぐるぐる回って見える、物が2重に見える、大地がぐらりと揺れるような感覚など、普段感じたことのない眩暈とともに嘔吐や痺れがあれば、緊急に病院を受診してください。
ろれつが回らない
口の周りが麻痺したようにろれつが回らなくなり普段の発音と違う、あるいは言葉を発しようとしても単語が思い出せないといったことがあれば、脳出血の前兆が疑われます。
嘔吐や気分の悪さ
頭痛や痺れとともに、吐き気や嘔吐など気分の悪さを感じることがあります。目がチカチカする、いつもより目が充血している、耳鳴りが酷くなったなど、普段と違う体調の変異として出ることもあります。高齢で高血圧症の人は、より注意して見逃さないことが大切です。
血圧が上がる、または変動する
脳出血の最大の原因は高血圧です。血圧が高い状態が続くと、血管が常に緊張状態にあり柔軟性がなくなり動脈硬化を促進します。高齢で高血圧症を持つ人は、脳出血のリスクがより高いですから普段からの血圧のコントロールがもっとも大切なことです。
睡眠中より日常活動をしている時、疲れやストレスによって血圧が急に上がっている時、朝夕の気温差が激しく血圧に変動がある時期には注意が必要です。
一過性脳虚血発作がある
一過性脳虚血発作とは、片側の手足の痺れや脱力で足がもつれる、身体が傾き立って歩けなくなる、片方の視力が突然見えなくなる、ろれつが回らず喋られないといった一時的に脳梗塞になったような状態が、突然起こり、数十分から数時間で消失するというものです。
脳に何らかの障害が起こり血流が悪くなってすぐに元にもどる、数分という短い時間の場合もあります。その後、発作や症状が出ないので、一時的なものだろうと安心して病院を受診しないこともあるでしょう。
しかし脳出血を経験した人の中には一過性虚血性発作があったという人が多いのです。この発作があった場合、数日後から数か月後に、高い確率で脳出血や脳梗塞が起こります。疑わしい発作があったら、必ず病院を受診して原因を突き止めることが大切です。
脳出血を起こしやすい疾患
脳出血の最大の危険因子は高血圧です。他には糖尿病、高脂血症、肥満などの生活習慣病があります。生活習慣病は動脈硬化を引き起こし、動脈の壁がもろくなり破れやすくなります。これらの疾患を持つ人は、脳出血の前兆と考えて、日常的に怠ることなく食習慣や生活習慣の管理していくことが危険因子を除くことになります。
生活習慣の最大の危険因子には喫煙や大量飲酒が挙げられます。喫煙習慣のある人は減煙や禁煙をライフワークに取り入れ、最大の危険因子を取り除きましょう。
まとめ
脳出血の前兆
激しい頭痛がある
手足の痺れ
眩暈がある
ろれつが回らない
嘔吐や気分の悪さ
血圧が上がる、または変動する
一過性虚血発作が起こる
脳出血を起こしやすい疾患