尿路感染症 の 原因 は、尿中に含まれる細菌が繁殖したり、尿道から侵入したウイルス、クラジミア、真菌などの菌が増殖し炎症することにより起こります。男性よりも尿道の短い女性に圧倒的に多い病気です。
高齢者になって排尿機能が衰え抵抗力が弱くなると、男女ともに罹りやすくなり、男女差がなくなります。
高齢者の場合は、他の疾患が要因となって起こる複雑尿路感染症が多いです。自覚症状が少ない、また軽い症状が繰り返すからといって放置したままでいると、治りづらくなり慢性化したり重症化します。原因を知って、しっかりと完治させておくことが大切です。
尿路感染症の原因(前編)
水分摂取が少ない
健康な人の尿にも細菌は含まれており、尿道の出口には常在菌も存在しています。しかし、多めの水分を摂取し勢いよく排尿することにより洗い流されたり、常在菌が上がってくるのを粘膜が防ぎます。
高齢者になると、喉の渇きを感じにくく水分摂取が少なくなる傾向にあります。尿の量が減り排出回数が少なくなると細菌が繁殖しやすくなったり、常在菌が上がって来て増殖し炎症を起こして尿路感染症を引き起こします。
高齢者は体内の水分量が少なくなっていることもあり、日頃から意識的に水分を摂取して尿量を増やし、充分な排尿を促す必要があります。
抵抗力が弱くなる
健康な人は、細菌が尿道から侵入しても自己免疫で治癒しています。
高齢になり免疫力が落ちると細菌に対する抵抗力が弱くなり、膀胱の粘膜についた細菌が増殖して膀胱炎や尿道炎に罹りやすくなります。しっかりと治療を受け治しておかなければ、再発を繰り返す慢性尿路感染症になり完治することが難しくなります。
疲労を残すことを避け身体を充分に休めること、風邪や冷え、ストレスなど極度に抵抗力が落ちる病気に注意することが、尿路感染症を防ぐことになります。
運動不足と乱れた食習慣
高齢者は身体を動かすことが少ない傾向にあります。トイレに行くことを煩わしがり長時間、我慢していると、溜まった尿に細菌が繁殖しやすくなります。
身体を動かすことを億劫がり座りっぱなしでいたり、便秘が何日も続くと、膀胱や尿道が圧迫されて尿が出づらくなったり、膀胱内に尿が残るなどの尿トラブルも多くなります。軽いウォーキングで適度に身体を動かし、水分を摂取してどんどん排出することが大切です。
刺激食物の取り過ぎや過度なアルコールなど乱れた食習慣も、腎臓、尿管、膀胱、尿道の尿路にダメージを与えることになります。
後半では、どのような疾患を抱えている方が尿路感染症を患いやすいのかご紹介いたします。
まとめ
尿路感染症の原因(前編)
水分摂取が少ない
抵抗力が弱くなる
運動不足と乱れた食生活