黄疸になったらどうすればいいんでしょう?体質によるものであれば、特に心配する必要のない場合もありますが、 黄疸 は重大な病気の兆候であることが多く、見逃さないことが大切です。
黄疸とは何なのか、そしてどうすればいいのかということを考えてみましょう。
黄疸とは?それは重大な病気のサインかも!
黄疸の原因となる病気とは?
皮膚や白目が黄色くなってしまう黄疸とは、いったい何が原因でおこるんでしょうか?黄疸の原因となるものにはいくつか種類があり、肝臓の病気や胆のうの病気、溶血性貧血、体質によるものなどがあります。
具体的な病名をあげると、急性肝炎や肝硬変、肝臓癌、胆石症、胆のう炎、胆のう癌、胆管癌、閉塞性化膿性胆管炎などがあります。なかには、すぐに治療が必要な病気の症状としてあらわれている場合もありますので注意が必要です。
黄疸に伴う他の症状が大切
黄疸という病名は、皮膚や白目が黄色くなる症状そのものを指すものですが、日本人のような黄色人種の場合にはなかなか判別がつきにくいこともあります。
また、黄疸はさまざまな病気の兆候でもあり、実際に病気を発見するきっかけとなることが多くありますので、他にどのような症状が伴っているのかというのは重要です。
体質による黄疸の場合には、ほとんど他の症状もなく、基本的に放っておいても問題ないと言われています。しかし、皮膚のかゆみ、全身倦怠感、発熱、かぜ症状、濃縮尿など、他の症状を伴っているようであれば注意が必要です。
もし、黄疸がわかりにくかったとしても、これらの症状に加えて皮膚や白目が黄色くなっているような感じがあれば、重大な病気によって黄疸が生じているということが考えられますので、できるだけ早く医療機関を受診することをおすすめします。
なぜ皮膚や白目が黄色くなる?
皮膚や白目が黄色くなってしまうのは、ビルビリンという成分が血中に過剰に存在することによって、ビルビリンの黄色い色素がその部分に沈着してしまうためです。ビルビリンは、皮膚や強膜、血管などの弾性繊維との親和性が高く、沈着しやすいという性質があります。
このビルビリンは赤血球が破壊されることによって生じる代謝物質であり、血液中のビルビリンは肝臓で胆汁となって消化管に分泌され、消化後に回収または排泄されます。
そのため、肝機能障害や胆管閉塞、溶血などの異常がおこることによって、血液中のビルビリンが高濃度となり、黄疸を生じることになります。
黄疸を放っておくとどうなる?
体質による黄疸であれば特に問題ありませんが、病気の症状としてあらわれた黄疸の場合には、すぐに治療をする必要のある状態かもしれません。
黄疸を生じる病気の典型的なものに、急性肝炎や閉塞性化膿性胆管炎、悪性腫瘍、溶血性貧血などがありますが、これらを放っておくとどうなるかご紹介します。
急性肝炎は、ウィルスや自己免疫によって肝臓が炎症をおこしている状態であり、放置すると劇症肝炎に発展してショック状態や腎不全などの合併症を生じることがあります。死に至ることもある危険な病気です。
閉塞性化膿性胆管炎は、胆のうで作られた胆汁を十二指腸に届けるための管が結石によって塞がれてしまい、胆汁が滞って細菌感染による炎症をおこしてしまう病気です。これを放置すると、細菌感染が全身におよび、敗血症をおこして死に至る危険があります。
悪性腫瘍によっておこる黄疸には、肝臓癌や胆のう癌、胆管癌、膵臓癌などがあります。これらは進行するまであまり症状がないことが多いため、黄疸によって発見されることがよくあります。
その時点で癌がかなり進行していることも多く、早期発見につながるとは限りませんが、放置するとさらに進行することになります。
溶血性貧血の場合には、自己免疫によって赤血球が破壊されてしまうため、放置すると重度の貧血によって命を落とすこともあります。
黄疸は、このような危険な病気のサインであるかもしれませんし、早期発見につながるかもしれません。できるだけ早く医療機関を診断しましょう。
まとめ
黄疸とは?それは重大な病気のサインかも!
黄疸の原因となる病気とは?
黄疸に伴う他の症状が大切
なぜ皮膚や白目が黄色くなる?
黄疸を放っておくとどうなる?