咳は、気道内に入った異物を取り除くための防衛反応です。そのため、むやみに薬を使って咳を止めると肺に菌がたまって病気をひどくすることもあります。しかし、激しい咳は体力を消耗させてしまうことも事実です。
今回は、薬を使わずに 咳を止める方法 を5つ紹介します。
5つの薬を使わずに咳を止める方法
のどを潤す
咳は気道内の分泌物や気道に入ってきた異物を排出するために起こる生理現象です。現代社会では、たばこの煙や自動車の排気ガスなど咳を誘発する原因が多く存在します。
軽い咳こみ程度ならば問題はないのですが、頑固な咳や黄色い痰をともなう咳の場合は早めに医療機関を受診しましょう。今回は熱がなく痰もでていない咳を止める方法を紹介します。
咳はのどが乾燥することによっても引き起こされます。少量の水分を飲むことでのどが湿って咳が鎮まることがあります。水分は冷たいと温度差で咳を引き起こすため温かい飲み物がいいでしょう。
同じ原理で、加湿器を使って部屋の湿度を上げることも効果的です。加湿器は、常に湿っているためカビや細菌が繁殖しやすいものです。カビや細菌は咳を悪化させるため、加湿器は清潔にしておく必要があります。
鼻をかむ
のどや気管、肺以外が原因で咳が出る場合は副鼻腔炎が考えられます。鼻水や分泌液が鼻からのどに流れるため咳が誘発されます。
咳払いをよくする人や鼻水を飲み込んでしまう人、アレルギー性鼻炎の人は鼻が原因で咳がでている可能性があります。鼻をかんで、のどに鼻水が流れ落ちないようにすることで咳が落ちつくでしょう。
いつも服用している薬を見直す
服用している薬が咳を引き起こしていることもあります。血圧を下げる薬の中でもACE阻害薬やベータ遮断薬には咳が出る副作用があるといわれています。それらの薬を服用している場合は、薬をのみ始めてから咳がでるようになってはいないか見直してみましょう。
もしも気になることがあれば、自己判断で服用を中断するのではなくかかりつけ医に相談することをおすすめします。
異物を飲み込んでいないか確認する
咳が突然止まらなくなった場合は、異物を飲み込んだ可能性が考えられます。それまで平気だったのに、咳とともに呼吸がしづらそうになっているときは気管支に異物が入っているかもしれません。すぐに口を開けて口の中やのどの奥に詰まっているものがないか確認してください。
指が届く範囲で簡単に取れそうであれば取り除きます。しかし、奥の方にあるものを指で取ろうとすると、さらに奥に異物を押し込む危険があるためやめてください。
指が届かない場所に異物をみつけたときは、咳をしている人の背後に立ち上腹部を抱え込むようにして45度の角度で急激に上に持ち上げてください。
ハイムリック法という応急処置方法で、肺に残っている空気を勢いよく排出させることで異物を取り出します。異物が出てくるまで5回程度繰り返します。顔色が悪くなってくるようであれば人工呼吸が必要になります。
のどまわりを温める
気道に冷たい空気が入ってくると、温度差で咳を誘発します。咳がひどいときは、マフラーを使って首まわりを保温します。室内であれば、加湿器を使いながら室温を高めに設定しましょう。
体の内側からのどを温めるためには、はちみつと生姜が効果的です。生姜はおろし金ですりおろしてしぼり汁を使います。温かいお湯で生姜のしぼり汁を薄めます。お好みの甘さになるまではちみつを加えればできあがりです。
生姜の辛さが苦手な場合は、かわりに大根を使っても咳止めの効果があります。大根は短冊切りにしてはちみつをかけておきます。2時間程度で大根から水分が出てくるので、出てきた水分をゆっくりと飲みます。
はちみつには抗酸化物質が多く含まれているため咳を止める効果があるため、咳がひどい時には積極的にとりたい食品です。
まとめ
5つの薬を使わずに咳を止める方法
のどを潤す
鼻をかむ
いつも服用している薬を見直す
異物を飲み込んでいないか確認する
のどまわりを温める