脂肪肝 には脂肪と糖質を抑え、ミネラル、繊維質、ビタミンがたっぷり含まれている 食事 のほうが治療の効果が大です。
肥満は最大の敵、では食事に関してはどのような注意が必要なのか、具体的な種類をあげて解説します。
脂肪肝の食事はできるだけバラエティに
肝臓の知識
脂肪肝を知るためには元になる肝臓を知らなければなりません。ここでは詳細を別項に譲るとして、概略を述べておきます。
食べたものの消化を助け、胆汁の分泌を行う大事な役目があります。また糖質、脂質、アミノ酸、薬物、アルコールなどの代謝を行います。さらにはコレステロールの生合成やアンモニアを尿素に変換することも行います。
その他造血機能などなど、大変重要な機能を持つ人体で最大の臓器であり、痛みを発症する時は症状的に末期であるケースが多く、一般に「沈黙の臓器」とも呼ばれています。
脂肪肝と食事の改善
脂肪肝は肝臓、正確に書くと肝細胞の中に中性脂肪が必要以上に蓄積された状態をいいます。もともと、肝臓には3%程度の脂肪はあります。
食事を摂りすぎたり、長い期間アルコールを飲み続けると、本来分解されるべき脂肪がどんどん蓄積され脂肪肝になるわけです。脂肪肝は生活習慣病というカテゴリーの中の代表的な病気といえます。
脂肪肝の治療には大きく分けて「食事療法」と「運動療法」があげられます。脂肪肝の治療のためには、患者が日常とっている食事の内容などを分析し、投薬など考えずに治療を進めることがほとんどです。
脂肪肝は前述のように中性脂肪が溜まりやすいのですが、一方取れやすいという性質も持っています。したがって、食事の改善は脂肪肝の治療にはかなり有効な手段となっています。時には医師やカウンセラーなど交えつつ、基本的なところから改善しなければなりません。
食べすぎや偏食の罪
食べなければ人間は生きていけませんが、食べすぎるとその代償を必ず求めてくるのが人体の特徴です。また脂肪肝は食べ過ぎだけではなく、偏食も原因のひとつといわれています。
一方、アルコールの摂取が過ぎると肝臓に良くないことはよく言われることです。しかし、実際は脂肪肝患者の多くが非アルコール性脂肪性肝疾患と診断されています。つまり食べすぎなど食事の問題のほうが大きいのです。
食べすぎは中性脂肪の原材料となる脂肪、糖分の摂取過剰になります。脂肪肝の治療における食事療法はこの病気の原点的対策で、具体的には食事の減量とバランスが最大の眼目になります。
脂肪肝と診断された人はまず自分の摂取カロリーが一日にどのくらいか確かめる必要があります。一般的に、一日に必要な摂取カロリーは成人で1,600カロリーといわれています。この数字をオーバーしているかどうかは診察室のドアの前に立つようなものです。
果物は注意、野菜は歓迎
脂肪肝に良い食事というとすぐに脂を思い浮かべますが、まず糖質の減量から考えるほうがベターでしょう。糖質は脂肪肝の大敵なのです。
果物の糖質は吸収が良くて、脂肪肝の患者のみならず糖尿病の患者にとっては食べすぎ禁物の食品に数えられています。果物が好きな方でも、林檎とかミカンは半分以上食べないように心掛けるべきです。
食事の際、最初に口にするものを野菜と決めておくことは効果があります。野菜は食後急上昇する血糖値に対し、一気に出てくるインシュリンの分泌を抑える役目があります。
分泌されたインシュリンは余剰の糖を中性脂肪として体内に蓄積してしまうため、急激な血糖値の上昇は脂肪肝には歓迎しないのです。
脂肪肝に効果的な食事
バランスも大切なことで、たんぱく質(魚、豆類、卵など)、各種ビタミン、食物繊維(こんにゃく、ゴボウ、海藻、セルロースを含む野菜など)を考慮しつつ体に取り込むことが大事です。
食事のバランスというとできるだけ多くの食材が望ましいとされています。しかし、ある程度忙しい方にとっては理想的にはいかないことが多いものです。
そこで、特に意識して摂り続けたい脂肪肝の治療、あるいは予防に役に立つとされる食品をいくつか並べました。
まずは野菜に始まり、海藻類、芋や豆類も仲間に入ります。加えて胡麻類、各種のキノコなどはどれも医療機関から摂取を勧められている食品です。
まとめ
脂肪肝の食事はできるだけバラエティに
肝臓の知識
脂肪肝と食事の改善
食べすぎや偏食の罪
果物は注意、野菜は歓迎
脂肪肝に効果的な食事