総合診療科 は、日本においては比較的あたらしい総合病院の診療科です。増え続ける医療費の軽減に大きく役立ち、難病や原因不明の疾患に役立つ最先端の医療体制が総合診療科です。総合診療医が大きく不足しているため、総合診療科を持つ病院はまだ少ないです。
総合診療科は医療費の軽減と医療現場の救世主となるか
総合診療科とは
総合病院において、紹介状を持たない初診外来の患者、又は紹介状はあるが病名が分からない患者は、まず受付にて総合診療科の受診を指示されます。総合診療科では、患者の症状をしっかり聞き、問診、触診、脈診などで徹底的に原因を探ります。
そして担当医が原因を究明できない場合は、他の医師にも意見を求めてさらに徹底的に原因を究明します。そして適切な検査が行われ、それと共に適切な治療が行われます。
このようなシステムを持っている医療体制が総合診療科です。
総合診療医とは
総合診療医とは、どのような疾病にも対応し、未診断症例には速やかに診断を行い、同時に治療も行います。場合によっては他の専門医との連携を円滑に行うことも医師にもとめられます。
又未病の状態(病気というほどではないが、病気に向かいつつある状態のこと。手足の冷え、体の痛み、胃腸の不調など)のケアもでき予防医療も行える医師でもあります。
総合医療医のスキルとしては、ある医療分野では専門医と同等の知識と技術を持ち、臨床と研究をする能力が必要です。
総合診療医は、初診外来で明確に患者を専門診療科に紹介するのが主な仕事と思っている人が多いようですが、それは間違いです。そのような総合診療科は現在ではほとんどありません。
初診外来を担当する総合診療医は、特定分野の専門医であると同時に、多くの症例に対して速やかに診断し、治療し、必要があれば他の専門医と連携を取って診察することが重要な任務となっています。
総合診療科を持たない病院と何が違うか
診療科のタライ回しがなくなる
通常の病院では原因がわからないといくつかの診療科を渡り歩かなければなりませんが、総合診療科があればこの診療科だけで診察、治療が完結する場合が多いです。データによると患者の80%がこの総合診療科だけで済んでいます。
患者の医療費負担の軽減に役立つ
検査や診察などで何度も足を運び、高額な検査を行っても原因が分からなくなり、又他の病院を紹介される場合もあります。これらの問題は少なくとも軽減されます。
国の医療費軽減に貢献できます
患者の医療費軽減は直接国の医療費軽減となり、速やかな原因究明と診察、治療は治療時間の軽減と投薬の量も軽減できます。
治癒までの時間の短縮
総合診療科で診察が完結されれば、タライ回しはなくなり、通院回数も大幅に減少し当然治癒までの時間は大きく軽減します。
問題もあります。
まだまだ総合診療科のある病院は、都市部の大病院に限られており全国的にも数が少なく、総合診療を担当できる医師も少ないのが現状です。
総合診療医は自分の専門分野を持ちながら、かなり広い分野の医療知識、技術が必要です。総合診療科は総合診療医の力量次第で評価がわかれてきます。従って総合診療医の育成が極めて重要ですがまだまだ対策が不十分です。
このように高度な医療技術を必要とする総合医療医ですが、医療技術が未熟ですと従来の病院と同様、診察、治療に余分な時間がかかります。
大きな期待がかかる総合診療科及び総合診療医です。増大する医療費の軽減と医療現場の救世主に必ずなることでしょう。
まとめ
総合診療科は医療費の軽減と医療現場の救世主となるか
総合診療科とは
総合診療医とは
総合診療科を持たない病院と何が違うか
問題もあります