スキルス 胃がん の 原因 はピロリ菌感染やエストロゲンの関与などが指摘されています。また、慢性・萎縮性胃炎、喫煙、飲酒、食事(塩分)、ストレスなど多くの原因が考えられています。特に、スキルス胃がんは遺伝的な発症数が多い胃がんといわれています。
スキルス胃がんは未分化型腺がんです。
スキルス胃がん!その原因とは?
スキルス胃がんとは
スキルス胃がんは、胃がんに多い腺がんの1つで、間質が多く、がん細胞の増殖速度が早い進行性がんです。また、瀰漫性に浸潤する特徴があります。スキルス胃がんは発見が特に難しい胃がんです。
胃粘膜の下に広く浸潤し転移しやすく、腹膜播種を発生させる場合があります。スキルス胃がんには未分化型(低分子化型)がん細胞がみられ、浸潤した腫瘍細胞は過度の繊維化が起こり、硬く(スキルス)厚い胃壁になります。
スキルス胃がんになると、半分程度の大きさまでに胃は収縮しますが、発生から収縮開始までは短時間で推移します。胃がんの約10%がスキルス胃がんで、30~40歳の女性に多いことが示唆されています。
今回は、スキルス胃がんについて、主にその原因と特徴についてお話します。
間質結合組織の硬性がんで、瀰漫性に浸潤するスキルス胃がんは、ボールマン分類で4型に区分されています。通常の分化型腺がんの胃がんは、ヘリコバクター・ピロリ菌が重要な役割を果たし、主な原因といわれています。
胃がんの多くは腺がんで、分化型腺がん、低分化腺がん、印環細胞がん、粘液がんなどの未分化型腺がんに区分されます。未分化型腺がんのスキルス胃がんも、ピロリ菌感染が1つの原因とされています。
ピロリ菌の長期持続感染は、萎縮性胃炎や腸上皮化生などを引き起こし、スキル胃がんの原因になります。
また、特にスキルス胃がんは、遺伝的な発症数が多いがんです。スキルス胃がんの特徴は、男女比で2:3と女性に多く、30~40歳代の女性に多く発症しています。
スキルス胃がんは、胃壁ではなく胃粘膜の下にがん細胞が広がるため、初期段階では発見が難しい胃がんです。スキルス胃がんは進行性がんのため、発見時には約50%の人は手術ができない状態です。
しかも、未分化型腺がんのため転移が早く、血液からリンパ節や肝臓など多臓器へ、また、播種性転移で腹膜播種を起こすことも特徴です。
骨盤の最下部であるDouglas窩への播種をシュニッツラー転移、卵巣への血行性や播種によるものはクルッケンベルク腫瘍とよばれています。
スキルス胃がんのステージは、他の胃がんと同様に壁深達度とリンパ節への転移の程度で決まっています。スキルス胃がんは、手術した場合でも5年生存率は15~20%で、転移した場合の5年生存率はかなり低くなります。
スキルス胃がんの検査
スキルス胃がんの検査には、内視鏡検査、バリウム検査、超音波内視鏡検査、腹部CT検査、腹部MRI検査などがあります。胃粘膜表面には変化の少ないスキルス胃がんは、内視鏡では発見が難しいとされています。
バリウム検査では、胃の変形状態から硬化しているか否かを調べることができます。超音波内視鏡検査では、粘膜下の腫瘍の位置や形状などが検知できます。
腹部リンパ節への転移を検査する腹部CT検査、肝・腎臓などへの転移を検査する腹部MRI検査があります。遠隔転移がない場合は、腹腔鏡検査を行い、腹膜転移の有無を確認します。
スキルス胃がんの治療
最も確実で、信頼性の高い治療に手術があります。発見が遅れるスキルス胃がんでは、手術での切開除去ができない場合があり、手術をしてもその治癒率は20%程度といわれています。スキルス胃がんの手術は、腹膜播種の有無で判断されます。
腹膜播種などの転移がみられない場合は、胃の切除手術を行います。再発予防のため、抗がん剤(TS-1)による補助化学療法を1年ほど実施します。
また、手術前にTS-1とシスプラチンの化学療法でがん細胞の死滅やがん病巣の縮小後、がん病巣の切除手術を行います。 腹膜播種やリンパ節に転移がある場合は、抗がん剤による化学療法が一般的に行われます。
スキルス胃がんの増殖機能はCDC6タンパクに依存します。このタンパクの除去を目的とした治療に遺伝子治療があり、がん細胞の消滅や切除可能となるまで腫瘍を縮小した報告もあります。
まとめ
スキルス胃がん!その原因とは?
スキルス胃がんとは
スキルス胃がんの検査
スキルス胃がんの治療