スキルス 胃がん の初期 症状 には、胃炎や胃の慢性的な不快感、食欲不振や吐き気などがありますが、一般的な胃の疾病に似ています。しかし、症状の反復、悪化や慢性化とともに不調を感じるようになります。
さらに、スキルス胃がんは進行が早いことから、異常な満腹感や膨満感におそわれ、激痛、吐血、吐き気、嘔吐などが起こります。
スキルス胃がん!どんな症状?
スキルス胃がん
スキルス胃がんは未分化型腺がんの進行がんで、瀰漫性に浸潤した腫瘍細胞は過度の繊維化が起こり、間質結合組織の硬性がんになります。スキルス胃がんは、ボールマン分類で4型に区分されています。
また、胃粘膜の下に浸潤し転移しやすく、リンパ節や臓器での転移がんや腹膜播種を発生させるといわれております。骨盤の最下部であるDouglas窩への播種をシュニッツラー転移、卵巣への血行性や播種によるものはクルッケンベルク腫瘍とよばれています。
ピロリ菌の長期持続感染は、萎縮性胃炎や腸上皮化生などを引き起こし、スキル胃がんの原因になります。また、遺伝的要因も主な原因で、その発症数は多いのが現状です。
スキルス胃がんは、発見が難しく進行が早いため、発見時には約50%の人は手術ができない状態です。胃がん全体の約10%がスキルス胃がんで、30~40歳の女性に多いとされています。
スキルス胃がんは、手術した場合でも5年生存率は15~20%で、転移した場合はかなり低くなります。
今回は、スキルス胃がんの症状についてお話します。
スキルス胃がんの初期症状は一般的な胃の疾病に似ています。心窩部痛や体重減少があらわれることがあり、胃の不快を感じる人もいます。しかし、スキルス胃がんが進行すると、異常な膨満感におそわれ、激痛、吐血、吐き気、嘔吐などを呈します。
硬性がんのため、上腹部に硬い腫瘤を認め、腹膜転移では腹水や水腎症をきたすことがあります。スキルス胃がんにみられる症状は次のとおりです。
胸焼け・胃もたれ
- 胃がんの初期症状の1つで、症状がおさまらない場合は注意が必要です。
消化不良
- 胃潰瘍の初期症状に似ていますが、胃粘膜の炎症により消化不良が発生します。
食欲不振
- 胃がん同様、胃液過多になり、食欲不振になります。
胃痛
- ストレスなどからの胃潰瘍に似ていますが、上腹部に痛みが発生します。食後に痛みだし、長時間続く場合があります。
吐血
- 重症状態の吐血時には、血圧低下や激痛をともないます。出血性胃潰瘍と同様、黒い便がでる可能性が高くなります。
吐き気・嘔吐
- 胃潰瘍の症状に似ていますが、食事の時など吐き気・嘔吐に突然おそわれる場合があります。
スキルス胃がんの検査
主に胃粘膜表面の検査をする内視鏡検査では、スキルス胃がんは発見が難しいとされています。硬性がんのスキルス胃がんは、バリウム検査で胃の形状変化から診断します。粘膜下の腫瘍の位置や形状などは、超音波内視鏡検査で行います。
転移の検査として、腹部リンパ節は腹部CT検査で、また、肝・腎臓などは腹部MRI検査で行います。転移がない場合、腹腔鏡検査を行い腹膜転移の有無を確認します。
スキルス胃がんの治療
スキルス胃がんの手術は、腹膜播種の有無で判断されます。腹膜播種などの転移がみられない場合、胃の切除手術を実施します。再発防止のため、抗がん剤による補助化学療法で1年ほど治療します。
また、TS-1とシスプラチンの化学療法で、がん細胞の死滅やがん病巣を縮小後、切除手術を行う場合もあります。 腹膜播種時やリンパ節転移がある場合は、抗がん剤による化学療法が一般的に行われます。
スキルス胃がんのがん細胞の増殖には、CDC6タンパクが関与しているといわれています。このタンパクを遺伝子治療で処置することによって、がん細胞の消滅やがん病巣の縮小で切除手術が可能となる場合があります。
まとめ
スキルス胃がん!どんな症状?
スキルス胃がん
スキルス胃がんの検査
スキルス胃がんの治療